プランターに植え替えた翌年。

春の写真が少しだけあったが、1年で木質化もしてきていて、冬の寒さ明けで赤い葉もチラホラ。

こんもりとは到底言えないような姿だった。

ただ、花はそれなりに咲いていて、ああ、変わらず元気なら良かったわ、と写真を撮ったのは覚えている。


その年の夏の終わり頃。

水をあげると鉢底から、何故か土が流れ出てくるようになった。

そんなこと今までなかったのに、急に何だろう?と思っては、いた。


そして気付けばゼラニウム、元気がない。

花も咲かなくなってきた。

枯れちゃったのか?何だ?


ここに至り、また母を連れてきた。

で、母が掘り返してみると。

何かの幼虫が、いた。

一匹二匹ではなく、割りとそれなりに。

そしてゼラニウム、根がほぼない。

…そりゃ~土も流れ出てくるわけだ。

文字通り、根を根こそぎ食われていた。



「やられたねぇ」

言いつつ淡々と全ての幼虫を分別し、さて。

母、適当にまた植え、適当にプスプスと挿し木していく。

「あとはたまにみずやりを」

それだけ(^^;


ここから秋冬と、土に《刺さった》ゼラニウムに特に目立った変化はなかった。

枯れるでなし、育つでなし。


そして私。

ネットで調べ始めた。


あれはこがね虫の幼虫。

根を食っちゃうのである。

対策:オルトランを買うべし。


ということで、仕事終わりにドンドンドンのドン・キホーテでオルトランDX粒剤なるものを買ってきた。

刺さっているゼラニウムのプランターの土の上にパラパラ撒いておく。





…さすがに、何かゼラニウムに悪いことしたなぁ~という罪悪感があったのよ。

無知と関心の低さが、ただ健気な植物を瀕死にさせたんだよなぁ…と(-_-;)

そして、何とか復活して欲しい!という気持ちにもなった。



が、私が決定的に彼らに惚れたのは、翌春である。

実に華麗なるカムバックをしたから。


すっかり暖かくなった頃。

ニョキニョキと新芽が上がり、花芽が上がり、夏には《ワサワサ》の域で茎も葉も花も復活したのだ。


本当に、ただただ感動。

生きてるその姿、成長する姿、そのど根性、逞しさ。

スゲー…の一言だ。

その、春の復活を目の当たりにして、急激に植物、ゼラニウムに興味が湧き、愛着が湧き、私は生まれて初めて自分で苗を買った。


リンゴ2000と書かれた、桜色の花のとピンクの

花の。

ちょっと遅れて、別の店でサーモンピンクのも買ってきた。

ちっさいプラ容器に植わっていたから、とりあえずプランターに植えた。



咲いた。

いっぱい咲いた。

桜色のは、葉が徒長していて、正直へなちょこだな、と思いながら、桜色の苗がそれしかなくて、とりあえずうち来るか?って気持ちで買ってきたんだが。

じきに色の濃い元気な葉が出て来て、花もワッサリ咲いた。


植物、スゲー。


これが昨年、2021年の春。










以下、多分こう。


2015年 ハンギングバスケットをもらう

2019年 プランターに植え替える

2020年秋 こがね虫幼虫にやられる
2021年 華麗なるカムバック、新たな苗購入