義父が亡くなる2日前の夕方、私の腕時計が壊れました。
メタリックの時計。留め金が取れて手首からだらりと落ちました。
畳の上に落ちたので傷はつきませんでした。
15年も使っている愛着のある時計。落ちたことはわかったけれど、一瞬何が起きたかわからないような、そんな気持ちになりました。
いつも私の手首にあるのが当たり前とどこかで思っていたからかもしれません。
何だか嫌な気持ちになりました。不吉な感じとでもいうのでしょうか。
不思議なことにスマートフォンで修理してくれる時計店を探すと、徒歩5分ほどのところに一軒のお店を見つけることができました。
時計をお店に持ち込むと、店員さんが「ピンがとれちゃったんですね。すぐ直りますよ。もう一つのピンもそのうち取れてしまう可能性が高いから2か所とも直しておきましょうか」と言ってくれたのでした。
店員さんの言う通りに直してもらいました。
時間にして10分かからなかった。修理代は1,080円。安いと思いました。
腕時計が壊れたのはお義父さんが亡くなる予兆だったのではないか。
深く考えすぎかもしれないけれど、そんな気がして。
虫の知らせ。お義父さんの寿命。病気から解き放たれて、今安らかにお義父さんは眠っていると信じています。