夜、帰ってきたダンナに経緯を説明。
とりあえず子宮をとらなくてもいいとは言われたけど、再発するかもしれないし、そうしたらどうすればいいのかもわからないし、そもそも本当に残しておいていいのか不安が残る。
「うーむ。ちょっと、他の病院にも行ってみようよ。今、そういうのできるんでしょ?」
そっか、セカンドオピニオンだ。
早速病院に連絡を取り、検査フィルムと紹介状を書いてもらって、ガンセンターへ行った。
ガンセンターには独特の雰囲気がある。
ここにいる人たち、みんなガンなんだ。
点滴をぶらさげて歩いている患者さんの中に、割と若い人が多くて以外だった。
みんながんばれ。なんて妙な連帯感が生まれる。
ガンセンターの担当は、落ち着いた男性のN先生。
総合病院からの紹介状を読んでいるのを横から見ていたら、なんともかわいくないことが書いてあった。
「・・・・というわけで、当院では子宮温存を進めたのですが、ご本人が納得いかないとの事で、そちらでのセカンドオピニオンを希望していますので、大変お手数ですが宜しくお願いします・・・」等々。
納得いくか!
でも確かにセカンドオピニオンって、子宮を摘出って言われた人が、悩んで悩んで来る事の方が多いのかもしれない。
N先生も、紹介状を読み終えてちょっと戸惑った感じだった。
「うんと、子宮は摘出しなくていいって言われたんだね?
何か詳しく聞きたいことがあったのかな?」
「本当に、子宮を残して大丈夫なのかが不安で・・・」
私がそういうと、N先生は子宮頸ガンについて、一から詳しく説明をしてくれた。
「腺扁平上皮ガン、ということですね。
このガンは症例がとても少なくて、まだ詳しくわかっていないタイプなんですよ。
腺扁平上皮ガンの1a期で子宮を残している人というのが、ガンセンターの中でもほとんどいません。
ただね、どうしてほとんどの人が摘出しているのかというと、これが見つかるのは年配の方が多いからなんです。
子宮を残しているのは、あなたのように、まだお子さんのいない若い方ですね。
その残している方たちに限っては、まだ再発されていません。
でも、その2~3人の症例をもって、再発しないとはどうしても言い切れません。
一つ言えるのは、腺ガンは確かに再発率が高い。
でも当院ではね、腺ガンであっても1a期であれば、子宮摘出した場合の5年生存率は100%です。
フィルムを見る限り、リンパへの転移も見られない。
子宮さえ取ってしまえば、終わります。
抗がん剤などの追加治療も必要ありません。
ただし、当然ながら子供はもう産めなくなりますね。
子宮を残せば子供は産めますが、万が一再発した場合、5年生存率はガクっと下がります。
すぐに子宮を摘出、追加で抗がん剤、放射線の治療が必要ですが、腺ガンの場合、残念な事にそれらの薬剤があまり効きません。
転移するおそれも出てきます。
そうならないよう、子宮を残すのであれば、毎月検診を受けることが大切です。
どちらがいいというのはありませんし、言えません。
あなたが二つを天秤にかけて、どちらの人生を望むのか考えなければいけません。
私個人としては、、、
子宮を残した場合、取り返しのつかなくなる事がありますから・・・
再発・転移したときに、どうしてあの時に摘出しておかなかったのかという後悔はものすごいと思いますね。」
N先生、いい人。
ゆっくりゆっくり、私の反応を見ながら説明してくれた。
先生がしゃべり終わったとき、私の心は決定。
やっぱりもう、子宮なんていらない。
今なら、この状態なら、子宮を取っちゃえば100%完治できるんだ。
子宮なんていらない。
もう、この不安で怖い、イヤな状態から抜け出したい。
でも私は結婚していて、子供を産む産まないは一人だけで決めていい問題じゃない。
ダンナに、何て言おう・・・。
彼は、本当は子供が欲しいのだ。
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