東京バレエ団 ブルメイステル版 「白鳥の湖」(4/27公演) | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

『白鳥の湖』(全4幕)

改訂振付: ウラジーミル・ブルメイステル
第2幕振付: レフ・イワーノフ、アレクサンドル・ゴールスキー(三羽の白鳥)
音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

◆主な配役◆
オデット/オディール:上野水香
ジークフリート王子:柄本 弾
ロットバルト:森川茉央

【第1幕】
道化:池本祥真
王妃:山岸ゆかり
侍従長:杉山優一
パ・ド・カトル:二瓶加奈子、政本絵美、宮川新大、樋口祐輝
アダージオ:柿崎佑奈

【第2幕/第4幕】

四羽の白鳥:岸本夏未、秋山 瑛、中川美雪、上田実歩
三羽の白鳥:伝田陽美、三雲友里加、政本絵美

【第3幕】
花嫁候補:二瓶加奈子、政本絵美、加藤くるみ、髙浦由美子
四人の道化:井福俊太郎、後藤健太朗、昂師吏功、山下湧吾
スペイン(ソリスト):奈良春夏
スペイン:樋口祐輝、中嶋智哉、鳥海 創、南江祐生
ナポリ(ソリスト):沖香菜子
チャルダッシュ(ソリスト):岸本夏未、中川美雪、岡崎隼也、海田一成
マズルカ(ソリスト):伝田陽美、ブラウリオ・アルバレス

東京バレエ団


指揮:ベンジャミン・ポープ
演奏:東京ニューシティ管弦楽団
協力:東京バレエ学校

【上演時間】
第1幕・第2幕  15:00~16:20
第3幕  16:40~17:20
第4幕  17:35~18:00


【感想】
ブルメイステル版「白鳥の湖」が観たく、予定にはなかったけど、東京バレエ団の公演へ。
GWは、基本仕事なので、たまたま休めた今日は、上野&柄本ペア公演を鑑賞。
第1幕・第2幕は、プロローグを除けば、これまで観てきた白鳥の湖と基本演出面では大差ないような。
(プロローグに関しては、新国立劇場バレエ団の牧阿佐美版にもあるので、特に目新しさはない)
演出面はともかく、これまで新国立劇場バレエ団、東京シティ・バレエ団と観て来て、東京バレエ団の踊りも遜色なく十分楽しめました。
日本のバレエ団の技術は、バレエ団でそこまで大きな違いはないと実感。
あとは贔屓のダンサーがいるかいないかって気がする。
さて、見どころは、東京バレエ団のHPでもここが見どころと謳っている第3幕!!
「悪魔の一団が躍動するドラマティックな舞踏会」
これは、本当刺激的だった!!
デーモン閣下率いる悪の軍団の切れ味ある踊りは、爽快だし、ドラマティック!!
踊りの妙技を見せるだけでなく、ドラマとしても一気に盛り上がる第3幕は、従来の単なる華やかな舞台とは一線を画していて見応えありあり!!
また海賊を観た時に感じた東京バレエ団のスピーディな踊りは、こうした演出ではより引き立ち、このバレエ団ならでは!!
この第3幕観ちゃうともう他の版の白鳥の湖では物足りなくなりそう(笑)
一番の見どころオディールの32回転は、悪魔の一団と絡みながらってのも( ー̀дー́)وgood!!
刺激的な第3幕には木さんもアドレナリン噴出しっぱなし(笑)
この第3幕が観れただけでも大満足!!
ここでカーテンコールを入れることを前提としたのか通常そのまま一気に流れ込む第4幕の前に休憩。
その為、ちょっと緊張感が抜けるのは致し方ないかしら。
第4幕は、オデットや他の白鳥たちの哀しみのシーンが他の版より長めに取られ、展開が早くバタバタしがちなフィナーレにならないのは、ブルメイステル版の良いとこかな。
王子の後悔と苦悩、オデットの哀しみなど良く伝わる演出。
終盤、ロットバルトの魔力で、溺死しそうになる王子を捨て身で助けるオデットのシーンも、王子とロットバルトの戦うシーンより説得力あり。
最後、愛の力に悪は負け、オデットも人間に戻りめでたしめでたし。
木さん的には王子が溺死し、悲観したオデットもロットバルトを振り払い身投げし、来世で結ばれるラストが良かったけど。

ダンサーとしては、王子を演じた柄本さんがダイナミックな踊りも見せつつ、王子の弱さも上手く演じていて、とても良かった。
第3幕での、スペインの奈良さん、ナポリの沖さんはの堂々たる踊りは、見応えあり!!
このふたりのオーラ感は、半端なかったです!!
第1幕のアダージオを踊った柿崎さんもgood(人´З`*)
さて、主役の上野さん、人気のある方らしく、東京バレエ団の看板だと思われるのですが、木さん的はどうも…
踊りも演技も完璧なんだけど…何か木さんの好きなベクトルとは違うような。
もちろん素晴らしかったと思うけど、奈良さんや沖さんのような「おー」感がない。
まぁこれは好みの問題なんだろうけど。

さて、演奏を担当したニューシティ管。
前回の海賊の時は、正直残念。
今回も「オケがシティフィルならなぁ」みたいな感じで、あまり期待せず。
しかし、ごめんなさい!!
ニューシティ管、初日は頑張った!!
ヴァイオリンやチェロのソロも海賊で感じた線の細さは感じさせず、よく歌っていたし、ナポリのトランペットも悪くなかった!!
弦の薄さは、人数が少ないので致し方ないものはあったけど、ピットに入ったオケの演奏としては、新国立劇場のなんちゃって東フィル並はあったと思います...♪*゚
ともかく熱演。
多分指揮者のポープさんが良かったのではないかな。
席からピットの中が良く見え、ポープさんのアイコンタクトなどからオケを上手く掌握していたように感じました。
チャイコフスキーの原曲は、ブルメイステル版に合わせ、他の版とは違った配列や聴き慣れない曲もあったと思います...♪*゚


今回唯一の残念な点は、席選び間違えたこと!!
これはまったく本公演の内容とは関係なく、木さん自身の失敗。
端に寄りすぎました!!
下手側が見切れることは、想定範囲だったけど、舞台中央奥がまったく見えず!!
特にソロで踊るシーンでは、視界からダンサーがまったく見えないこともあり。
音楽のみ聴こえるのは、オペラならまだしも、観てなんぼのバレエでは完全に失敗。
見えないイライラ感終始あり。
ただ舞台に近い分、ダンサーの踊りのダイナミックさは十分伝わったり、ピットのオケの音色はよく聴こえなどの利点もあり。
何度も観たことあるなら、見えないところは、想像でカバーし、この席ならでは利点を活かす方法もあるので、一概には悪いとは言えないとこはあるけど、初ブルメイステル版を観るには、舞台は遠くなってもセンター寄りを狙うべきだったと後悔。

席選びの失敗はあったものの、トータル的には東京バレエ団によるブルメイステル版「白鳥の湖」には満足しましたヾ(๑╹◡╹)ノ"

【余談】
白鳥の湖のチケットを取ってからNJPのコンサートも同日だと気付き、チャイコの2番のピアコン、スクリャービンの交響曲第2番も捨て難いなぁと直前なまで悩んだけど、ブルメイステル版も観たく、結局、NJPは諦めました。
ブログやTwitterで好評だったので、余計残念。
しかし、東京バレエ団も観て良かったので、こればかりは致し方なし。
身体ふたつないし…

【DATA】
2019.4.27(SAT)
15:00
東京文化会館大ホール