楽劇《トリスタンとイゾルデ》より前奏曲と愛の死
シューマン
シューマン
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54*
チャイコフスキー
チャイコフスキー
交響曲第4番 ヘ短調 作品36
指揮:アレクサンドル・ラザレフ[桂冠指揮者兼芸術顧問]
ピアノ:阪田知樹*
ピアノ:阪田知樹*
ゲスト・コンサートマスター:藤原浜雄
ソロ・チェロ:菊池知也
先週の日曜日、日本フィルの相模原定期を聴いて来ました♪♪
最近バタバタしており、このブログは自分の記録用に記したものなので、雑然とした感じになってしまって<(。_。)> モウシワケナイです。
開演前、ラザレフ氏によるプレトークあり。
通訳を挟んでるので、通常のプレトークより倍近い時間がかかるので、殆どが一曲目のトリスタンの話で、最後本人も時間がないからと駆け足で後半2曲を説明。
その話の中でシューマンとチャイコフスキー共に入水自殺未遂経験者繋がりだったなぁと改めて納得。
さて、今回前半の2曲が楽しみ。
後半チャイコフスキーの4番は、食傷気味。
その前半2曲。
一曲目のトリスタンとイゾルデは、ドイツ風重厚な演奏とは違い重心は軽めながらも、色んな音色が浮かび上がり、透明感ある演奏♪♪
久しぶりに実演で聴いたこともあり、心に染みて来る演奏でした。
なお、ラザレフと日本フィルでワーグナーを取り上げるのは、今回初とのことです。
二曲目のシューマンの協奏曲を弾くのは、最近お名前を見る機会が多い阪田さん(リスト国際ピアノコンクール第1位)。
期待度高し。
しかし、オケが冴えず。
阪田さんもソロだとフレッシュ感あるのにオケと絡むとベタつく感じ。
何とももっさり。
シューマンの青春の息吹がいまひとつ感じられず、やっとフィナーレ終盤でピアノが夢見るように駆け上がり、オケも調子出てきて、終わりよければすべてよしって感じの演奏♪♪
そんな訳でソロのみのアンコールの方が阪田さんのピアノの音色が活かされ良かったです♪♪
後半、チャイコフスキーの交響曲第4番。
昨年聴いた「悲愴」も早めのテンポ設定だったので、今回の4番も同傾向になるのは想像していたけど、だからと言ってあっさりサクッとならないのがラザレフ流。
細部に徹底的に拘った演奏。
例えば、ヴァイオリンを極限まで抑え、木管を浮き立たせたり…第二楽章中間部、フルート(真鍋)、オーボエ(杉原)、クラリネット(伊藤)、ファゴット(鈴木)の掛け合い、フィナーレの白樺の主題を吹くフルートなど…また第二楽章の出だしラザレフは、指揮台の手摺に手を掛けたままで、アイコンタクトだけで、オーボエを吹かせ日本フィルの自主性を活かしながらもちゃんとラザレフの目が光ってるのは、長年培った両者の関係の深さがあるからこそ。
フィナーレの急緩の対比で緩の白樺の主題が入るところで、普通少し間を置くところを急が終わらない内に白樺の主題が入ったのは、一瞬出を間違えたのかと思ったけど、二度目も同じだったので、これはラザレフの確信犯的演奏♪♪
切迫感を出す為だったのかな。
でもこれはちょっとやり過ぎ。
フィナーレはアクセル全開!!
終盤の猛ダッシュはすごかった!!
終わった瞬間の聴衆のどよめきも頷けるわ♪♪
チャイコフスキーだけトランペットのクリストーフォリ登場。
チャイコフスキーだけに金管強化。
但しテンポもあり、全体的に粗さや疵はあり。
なお、食傷気味の前言撤回^^;
チャイコフスキーの4番を初めて聴いた時の興奮と感動を味わうことが出来ました♪♪
アンコールもノリノリ。
ご近所の席の老婦人もラザレフに合わせてノリノリに指揮をしてました(笑)
終演後は、いつものラザレフ・スタイルでオケのメンバーを労い自分は舞台袖に立ち「彼らを褒めてやってください」の仕草。
またオーボエ首席の杉原さんとファゴット首席鈴木さんを指揮台に乗せるなどもラザレフらしく、彼と日本フィルとの親密度の高さがこうした場面でも出ることが、本編の演奏も然ることながらラザレフ&日本フィルを聴く楽しみのひとつ(o^-^o)
グリーンホールは、深みのある響きでなく、低音はタイトに響く感じ、各楽器の分解度は高いけど、高音が若干キツめに感じました♪♪
チャイコフスキーではあまり気にならなかったけど、前半オケが粗く感じたのは、そのせいもあるかも。
お客さんの入りは、いまひとつ。
ご老人が多かった気がします。
2018.5.13(SUN)
14:30
相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)