ヘンデル(鈴木優人編)/水上の音楽より「アラ・ホーンパイプ」
J.S.バッハ(鈴木優人編)/パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
モーツァルト/セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」より(1,3,7楽章)
R.シュトラウス/13管楽器のためのセレナーデ
新垣隆/ディヴェルティメント(委嘱作品・世界初演)
ラヴェル(真島俊夫編)/バレエ音楽『ダフニスとクロエ』第2組曲
指揮:鈴木優人
吹奏楽:芸劇ウインド・オーケストラ
本日の本命は
新国立劇場バレエ団の「コッペリア」
但し、今日の開演は、18時より。
せっかく地方から都内に出るのに、コッペリアだけ観るのももったいないなぁと思い、最初はカフェなどでまったり過ごし、新国立劇場バレエへとも考えたのですが、スマホでググりカフェを探し、慣れない場所と慣れない移動を考えるとやはり慣れているコンサートが無難と思い土曜日のマチネコンサートをいくつかチョイスし、結果選んだのが「芸劇ウインド・オーケストラ 第3回定期演奏会」♪
ヴィットNJPのオール・ポーランド・プログラムも気にはなったのですが…
(あとで他の方のブログやSNS等で、かなり好評だったみたいで、それ知っちゃうと「あ~こっちにしておけば良かったかなぁ」とちょっと後悔もあります)
チケット代の安さ(2,000円)と終演後の新国立劇場までアクセス等も考慮し、またウインド・オーケストラも題名のない音楽会の影響で一度は聴いてみたいと思っていたのが最終選考の末の結論。
さて、
最終的に選ばれた芸劇ウインド・オーケストラですが
才人鈴木優人さんの八面六臂の大活躍ぶり(指揮、編曲、MCなどなど)に目を見張らされました。
鍵盤奏者(オルガン・チェンバロ)としての鈴木優人さんの演奏は、もう何度も聴いたことはあるのですが、指揮者としては、はじめて(指揮者としてもご活躍されていることは存じてましたが)。
しかも、お得意のバロック・古典でなくウインド・オーケストラってのは、意外な組合せで興味津々。
前半は、バロック作品を鈴木優人さんが編曲したものと、モーツァルトの「グラン・パルティータ」♩♪
このあたりの選曲の妙は、バロック・古典を得意とする鈴木さんらしさを感じさせます。
鈴木優人さん編曲のヘンデルもバッハ(オルガンの響きを意識して編曲したそうです)もウインド・オーケストラの壮麗な響きをうまく表現、芸劇ウインドも技術的には安定したおり、見事な演奏を聴かせてくれました♪゛
しかし、個人的にはこういったウインド・オーケストラのコンサートでは取り上げる機会の少ない「グラン・パルティータ」(抜粋版。急緩急の組合せが、モーツァルトの他のセレナードのハフナー、ポストホルンのように、良く演奏される交響曲スタイルになっているところが鈴木優人さんらしい拘りを感じます)がひときわ光っていたような気がしました。
また、休憩を挟み後半に演奏されたR.シュトラウスのセレナードも前半のモーツァルトの流れに通じ、とても印象深く聴くことが出来ました。
ただ、両曲ともう少し音楽への味付け的なものが欲しかったかな。
後半のメインが、
お騒がせ作曲家の新垣隆さんの委嘱作品(今回初演)
ディヴェルティメント
新垣氏は、残念ながら(全然残念ではなかったけど…)会場にお越しにならず、広島でコンサート中とのことで、テレビモニターよるご出演で鈴木優人さんとコミカルなやり取り。
曲に関しては、新垣氏を高く評価している方もたくさんおられるので、あくまでも個人的な感想ですが、三善晃氏の「連禱富士」に似ているような…あれ??あれ??後半部分が似ているぞぉ~ってかそっくり…プログラムの作曲家のプロフィール欄を見ると三善晃氏に師事していたこともあるみたいなので、その影響かも。
暴力的な音塊がぶつかり合い、徐々に盛り上がり、後半の爆発的な音響。
コンサート受けはしそうな曲です。
しかし、「なぜディヴェルティメント(喜遊曲)??」
喜遊曲ってイメージは全く感じられず、
タイトルの意味は、作曲者の書いた説明を読んでもピン来ませんでした。
ラストはラヴェルの「ダフニスとクロエ」
今日一番聴きたかった曲
ハープ2台にチェレスタも加わり、ウインド・オーケストラは思えない華麗な響きと全員の踊りでのダイナミック且つ熱い演奏に満足。
鈴木優人さんの指揮も白熱してました。
アンコールは
新垣氏の曲とウインド・オーケストラ名曲の定番「宝島」
宝島での芸劇ウインドのメンバーもはじけてました(今日聴いた曲では一番楽しかったぁ。ブラバン素人が思うブラバンのコンサートのイメージでした。題名で見た佐渡さんとシエナのイメージ)!!
また今回はこのプロジェクトの一期生が卒業されるとのことなので、演奏もいろんな想いが込めれれていたんじゃないかと思います。
芸劇ウインドは、プロを目指す若手だけに技術的にかなりレヴェルは高いと感じ(在京のオケでもこれだけのレヴェルの管楽器奏者は、そんなにいないような…)ましたが、もう少し音楽へのニュアンスがあればよりオケとして表現力がUPするのではとも感じました(うまいけど音楽の表現が平坦に感じられました。但し、ブラバンとはそんなものなのか日ごろ聴かないので、わからないってのあります)。
個人的にはオーボエを担当されていた女性(たぶん与那嶺万里さん)の素晴らしい響きに特に感心しました。
鈴木優人さんの指揮は、お見事‼
4月の神奈川フィル(音楽堂コンサート)も振るので、今度はそちらも聴いてみたいです。
詳細は、こちら→定期演奏会 音楽堂シリーズ 第10回 (開催日 2017年4月29日)
2017.2.25(SAT)
15:00
東京芸術劇場大ホール
因みに席は、自由席となっていて、3階席は、使用されていませんでした(もしかしたら誰も座らなかっただけかな??)。