ブラームス
ピアノ協奏曲第1番ニ短調op.15*
シューマン
交響曲第4番ニ短調op.120
指揮:小泉和祐
ピアノ:若林 顕*
ソロ・コンサートマスター:石田泰尚
~名匠小泉による、ロマンの風薫る名曲~
と題された神奈川フィルの定期第321回みなとみらいシリーズ♪
今年は、個人的に小泉さんの当たり年なのか狙った訳でなく、4月の都響のC定期、7月の都響サマーミューザ、続いての今回の演奏会。
都響を振った2公演は、ベートーヴェンやブラームスを正統派の演奏ながら熱い演奏で、クオリティも高く、大変満足いく演奏だったので、特別客演指揮を務める神奈川フィルとのブラームスとシューマンも期待大です(^^♪
前半、ブラームスのピアノ協奏曲No.1は、大好きな曲で、このピアノ独奏付き交響曲と異名を取る協奏曲は、実演でも清水和音&アルミンクNJP(2011.9.3)、ルイス&ハーディングNJP(2014.6.28 パルテノン多摩)、ヒューイット&インキネンJP(2015.4.25)と聴いてきたけど、ピアノ・オケの両方で満足いく演奏(CDではギレリス&ヨッフムBPOがベスト)は、なかなか出会えず、今回の若林&小泉KPOも部分的には過去聴いてきた演奏を超える個所は、あったものの全体的にはあと1歩も2歩も欲しいと感じたのは、この曲に対するハードルが個人的に高すぎるのかしら(・・?
若林さんのソロは、若きブラームスの作品をダイナミックな打鍵も然ることながらアダージョの繊細な響き、フィナーレのノリの良さなど、この協奏曲を聴く上では理想的なソロだった思いますが、さすがに長大な第1楽章では、ミスタッチも目立つ部分もあったのは、残念。
しかし、第2楽章・第3楽章では技巧的にも満足いくものでした。
小泉さん率いる神奈川フィルも低音重視の重厚な伴奏(この協奏曲の場合は、主役と言うべきかな⁇)でこの協奏曲を盛り上げてましたが、部分的にオケの疵や粗さが気になった個所もあり(特に金管にもう少しまろやかさが欲しかったかな。木管は、相変わらず素晴らしいです)。
また小泉さんの指揮も若干散漫になり、オケとうまくコンタクトが取れていないと感じた個所もありそれが若林さんにも影響したような気がします(特に第1楽章)。
後半のシューマンも基本的には低音重視のドイツ風(小泉流)ながら神奈川フィルの持ち前の熱さが加わり、ともかく第1楽章から熱いシューマンが展開され、シューマンの交響曲No.4の第2楽章中間部でのこんな官能的で濃厚なヴァイオリンのソロを披露した石田組長は、本当個性的(石田組長がアロハシャツを羽織、中華街でも闊歩しようものなら、組長を知らない人が見れば、そっちの方にも見えるW)‼
第3楽章からフィナーレまでの神奈川フィルの推進力は、凄い‼
コーダの追い込みは、クールな指揮の小泉さんも唸り声発するぐらい超ダッシュ‼
お見事と言いたいけど、ティンパニの神田さんいつものSっ気ぶりを発揮しすぎて、シューマンのティンパニソロ付き幻想曲状態に。
特にコーダでの、オケをマスキングするくらいの強打は、やりすぎ( ゚∀゚; )タラー
いつもは神田さんのSっ気ティンパニに狂喜するんだけどなぁ。。。

いつもは、大満足なのに、今回はオケの良さを感じず否定的な感想が多かったのは、この日体調があまりよくなかったのもあると思います。
みなとみらいまで行くのもしんどかったし。。。
心のアンテナの感度は相当悪かったと思います。
Twitterでは、かなり好意的な意見の多かったし、前日の公開リハを聴いたフォロワさんもとてもよかったと言っていたし、両曲とも会場の雰囲気は、盛り上がっていたので、体調が良ければ凄い名演に聴こえたかもしれません。
その日の体調や気分で左右されるのは、生のコンサートでは、致し方ないことなんでしょうが。
先週に引き続きなぜか聴き終えてスッキリしないコンサートでした。
そんなわけで今回も評価は、難しいので、☆での評価はありません。
2016.8.27(SAT)
14:00
みなとみらいホール