役得で初体験
不況続きのニッポン 今では殆ど私の副業のように
なってしまった“映像制作”。
この仕事の面白さの一つに「他人の入れないところに
入れる、簡単には会えない人に会える・・・」があります。
ようするに取材やロケーションで一般の人が滅多に
入る事ができない場所や著名人などに直接会って
話ができる事があるのです。
言ってみれば仕事の役得。場合によっては職権乱用も
あるかもしれない。
そんななか、今日は撮影で生まれて初めて「造船所」に
入る事ができた。
先日からある仕事で日本最大級の豪華客船「飛鳥Ⅱ」の
撮影を行っている。そして、今日は年に一度の総点検や
修復を行うために本牧にある三菱造船(三菱重工業
横浜製作所)にドッグ入り中の飛鳥Ⅱの撮影を行った。
初めて見る造船所はとにかく広い事に驚き クレーンや
重機類の大きさに度肝を抜かれ、“ビックリ”の連続だった。
中でも最大の驚きは、当然の事だがドッグに停泊している
飛鳥Ⅱは海中にはなく、水の抜かれたドッグ内に鎮座
している事だった。 まるで“陸に上がった河童”
排水量およそ5万トンの巨体が陸上に上がっている姿は
壮観そのもの。
さらに驚いたのはその固定方法。
巨体なだけにドッグの左右の壁からつっかえ棒で支えて
いると思いきや、船底の下にコンクリートと木材でできた
大型のブロック数十個の上に「置かれているだけ」なのだ
聞くところによるとドッグ入りする船は「ドッグマスター」と
呼ばれる専門職によりドッグヤードに入船しドッグ内の
海水を抜きながらこのブロック上に固定するらしい。
飛鳥の豪華さとは全く別の巧みの世界がここにあるのだ。