またまた「突然ですが・・・回答です。」
そこに提示しました5点の油絵、(過去の記録の2011年9月をクリックして見てください)
ヨハネス・フェルメールらしき作品の中に、1点だけ“贋作”があり、それをみなさんに
当てていただこうという“お遊び”でした。
おわかりになられたでしょうか?
回答は


「読書する若い女」
でした!!
この作品は、20世紀最大の贋作事件の犯人“ファン・メーヘレン”作であります。
彼は、信じがたいことに贋作者として世界でも賞賛されている節があります。
彼が、自分の作品を所持していることでナチスに捕まり(その作品がフェルメールのもの
だと思われていたから)、法廷で贋作であることを自白したのだそうです。
それでも信じてもらえず、法廷で描いてみせたという伝説のような話しですね。

このフェルメールの作品「青衣
の女」から女性の横顔を真似した
といわれています。
他の作品もついでですから、見てみましょう!

最初にあげた、「天文学者」は、
言わずと知れず有名ですから誰し
も、贋作には挙げなかったと思い
ます。「地理学者」と対にみられ
ることが、常の作品です。
仮説ですけど、ある男性から肖像
画を依頼されてこの絵を描いたとさ
れています。その後、フェルメール
自身が「たまには、男性を描くのも良いなあ~」と思い、頼まれもしないのに「地理学者」を
描いたのだ、という説があります。

次の「赤い帽子の女」。
こちらも「フルートを持つ女」と対
にみられる傾向があります。
実はこの作品も、今現在こをフェル
メール作とされていますけれど、か
なり怪しいところがあります。
その研究者たちの中でも、真偽の議
論は2つに分かれるそうです。
日本人のフェルメールの研究をされている”小林頼子”さんは、
「なかなかに評判の高い『赤い帽子の女』ではあるが、青い布
の起伏は、その下にあるはずの女性の右肩・右腕・右手の部分
の形状を必ずしも正確に反映していない。(以下省略)」など
と、やや否定的です。
この意見を聞くと、「最終的な判断は“デッサン力”に左右され
るのか」と、あらためて考えさせられました。

「聖女プラクセデス」
この作品はフェルメール自身によ
るオリジナルの作品ではありませ
ん。
イタリアの画家フェリーチェ・フィ
ケレッリの同名の作品の模写 で
す。

かなり忠実な模写ですが、一箇所だけ
決定的に違う部分があります。
お分かりになりますか?フィケレリの
作品の画像が白黒なのでちょっと分かり
にくいかとは思いますが聖女の手元に注
目してください。
フェリーチェ・フィケレッリの作品で
は、プラクセデスの手には殉教者の血を
吸ったスポンジしか描かれていません
が、フェルメールの作品にはスポンジに
加えて十字架が描き加えられています。
定説では、フェルメールは1653年の結婚に際し、妻の家系が帰依
するカトリックに改宗したことになっている。そこで、フィケレッリの
原画を模写するに際し、フェルメールは自らの新しい信仰に基づいて十
字架を聖女に持たせ、絵の持つカトリック的意味合いを強調したといわ
れています。
この絵はフェルメールの作品の中では最も最近発見されたもので1969年にフェルメール
作品と認められたものです。
ただし、疑念を持っている研究家の方も多くいます。小林頼子氏もフェルメールの作品とは
認めていません。

そして、最後の5枚目がこの「ダイ
アナとニンフたち」です。
この作品は、1999年~2000年にかけて大だい的に修復作業が行なわれています。
こちらが、修復前の「ダイアナとニンフたち」です。


どこが違うかは、一目瞭然だどお
もいますが、大きくは、空の色がま
るっきり、時間帯まで違ってしまっ
ています。
真ん中で、足を洗ってもらってい
るのがダイアナですけれど、彼女は
“夜の女神”なのです。
ところが修復前の絵では、青空が
みえていて真昼の風景です。この絵
の意図が、よくわかっていない修復家が描き変えてしまったようですね。
しかし、画像では確認しづらいですが、ダイアナは頭に三日月の冠をかぶっています。
その修復家は、どう思っていたのでしょうね。
以上、大変ながらくお待たせいたしまして、申し訳ありませんでした!

