今回の記事は、四国の旅とは一切関係無い内容になってしまう為、番外編とさせて頂いた。
暇な時にお読み頂き、笑い飛ばしていただければ幸いである。
高松 から快速マリンライナーに乗車し、岡山まで戻ってきた。
これからの予定は、以下の通りである。
岡山からサンライズ出雲に乗車し、翌25日に沼津で下車
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初乗車となる御殿場線を完乗
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国府津から東海道本線にて熱海まで移動
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初乗車となる伊東線を完乗
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伊東から熱海に戻り、東海道本線にて富士まで移動
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初乗車となる身延線を完乗
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甲府から特急あずさに乗り、新宿経由で帰宅
予定通り行けば、1日で『御殿場線』『伊東線』『身延線』が完乗できる。
今回たくさんの未乗車区間を乗り潰す事ができて、非常に充実した旅になる事であろう。
まずは、岡山から乗車する寝台列車サンライズである。
このサンライズは、
山陰本線~伯備線経由で来るサンライズ出雲と、
予讃線~瀬戸大橋線経由で来るサンライズ瀬戸の2編成の列車があり、
ここ岡山で列車が連結され、1編成の列車として運行される。
(下り列車は逆に岡山で切り離し)
寝台列車に乗るのは実に30年ぶりとなる為、テンションは高まるばかりだ。
サンライズは特急なので18きっぷは使えない、でも今回大奮発したわけである。
と言っても、私が購入したのはノビノビシートの切符。
ノビノビシートとは、絨毯の上で雑魚寝するような、本当に最低限の設備しかないシートであるが、寝台料金が不要。
運賃と指定席特急料金だけで乗れる、かなりお得なシートなのである。
列車を待っていると、まずサンライズ瀬戸がホームに入線。

そして、私が乗車するサンライズ出雲を待っていると、ホームに不吉な放送が流れる…
「サンライズ出雲ですが、伯備線内の大雨の影響で、1時間以上の遅れが発生しております。
よってサンライズ瀬戸は、サンライズ出雲の到着を待たずに、定刻通り出発致します。」
そんなことって、あるのか!?
出雲の切符を持っている人たちはどうすれば良いのだ!?
このままだと明日の計画が全て丸潰れだ!!
ホームにいる駅員に尋ねると、
「お客さん出雲に乗られる予定の方ですか?
瀬戸のシングル個室に空きがありますので、よろしければそちらにご案内しますが…
ノビノビシート?いや、追加料金は頂きませんので!」
本当か!?
これには二度驚かされた。
寝台料金を取られずに、個室寝台に入れるなんて…
早速車掌に代替の寝台券を貰い、シングル個室を案内してもらう。

瀬戸に乗れなかった出雲の乗客の方々には申し訳ないが、非常に嬉しいハプニングだ。
JRの機転のきいた対応に心から感謝した。
ベッドの上にあぐらをかき、大きな窓から夜空を眺めて缶ビールを頂く。至福の時間である。
しばらくはこの車窓を楽しんでいたいが、今日は疲れた。
車体の揺れを感じながら、私はベッドに身体を横たえ、早々と眠りについてしまった。
ハプニングはこれで終わりでは無かった…
夜が明け、7月25日を迎えた。
車掌に、事前に沼津で下車する事を伝えており、沼津に着く手前で車掌に起こしてもらった。
5時26分
定刻どおり、サンライズ瀬戸は沼津に到着した。

ここから予定通り御殿場線を完乗し、国府津から熱海に向かった。
熱海に到着し、1番線の伊東線ホームに向かうと、そこには伊豆急行の2100系
「リゾート21」が出発を待っていた。
この車両は先頭車両が前面展望になっており、車内から伊豆の美しい海を目いっぱい臨む事ができる。
中間の車両でも、シートが海に向けて設置されているので、先頭車両でなくても海が十分に見れる仕組みだ。
さらに普通列車として運行されるので、JRの区間となる熱海~伊東間は18きっぷのみで乗車が可能である。
ラッキーにも先頭車両に空席があった。
座りながらかぶりつき同様の楽しみができるとあり、私は迷わず先頭車両のシートに着席した。
しかし、この行動が今後の行程を大きく狂わせてしまう事になる。
列車は定刻どおり熱海を出発。
宇佐美~伊東間で海沿いを走り、太平洋の景色を堪能しながら、熱海から20分あまりで伊東に到着。
さて、ここから予定通り身延線に乗るには、伊東で間髪入れずにトンボ帰りをする必要がある。
私の乗ってきた下り列車から上り列車への乗り換え時間は、わずか2分。
伊東駅の構造は2面3線。
伊豆急下田方面のホームと、熱海方面のホームは地下道を使って移動しなければいけない。
私は伊東駅の構造をよく知らなかった事もあり、ゆっくりと下車したわけだが、
私の乗車していた1両目と、その地下道とは相当な距離があった。
車両から下車してこの状態をはじめて知った私は、慌てて地下道に向けて駆け出す。
こんな事では、上りの列車に乗車できない!!
私が熱海方面のホームにたどり着いたと同時に、列車は熱海に向けて走り出した…
やってしまった…
私は、ホームで途方に暮れてしまった…
こうなる事が分かっていれば、リゾート21の後方の車両に乗っていたのに…
悔やんでも仕方が無い。
私は慌てて改札を抜け、駅前に停車中のタクシーを拾い、熱海駅に向かった。
…ひょっとしたら、このまま行程が修復できるかもしれない…
しかしそれは儚い夢と散った。
国道135号線は渋滞していた為、熱海の到着は予定より大幅に遅れた。
身延線の完乗は諦め、あらかじめ予約していたあずさの特急券をキャンセルしたのは言うまでも無い。
途方に暮れながら、仕方なく未乗車の横須賀線、根岸線を完乗した。
大船駅の跨線橋の下り階段で大胆に転んでしまい(10段以上は転げ落ちたと思われる)、隣にいた若い男性に助けてもらう始末。
予定より1路線多く完乗出来たが、そんな喜びなどぶっ飛んでしまうくらいの、踏んだり蹴ったりの結末であった…
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