突然ですが問題です!この駅はどこでしょうか?
非常に短い単式ホーム1面1線を有し、駅舎も待合室もベンチも雨避けも、そしてトイレすらありません!
駅の周りは深緑に囲まれており、大きな赤レンガの建物以外、何にもありません!
これは相当ハイレベルな秘境駅!!!
なのにwebで検索してみても全然引っかからない!!
どういう事!?
なぜ全く注目されていないの!?
え~、すいません、説明いたします。
実はこの駅、とある施設内の園内遊具として扱われている路線の駅なのです。
だから時刻表に載らないのは当たり前なのですね(汗)
しかしあなどるなかれ!
この線路、実は1997年までは鉄道事業法に基づく正規の鉄道の線路だったんです!
虎ノ口駅、もとい、安中駅を訪れた(前回の記事 を参照)その足で、ついでに信越本線の終点、横川まで行ってみました。
そして第4旅 で訪れた、「碓氷峠鉄道文化むら」(以下「文化むら」)までやって来ました。
今回は入園はせずに、文化むらの脇に向かいます。
ここから遊歩道が設置されています。
その名も「アプトの道」。
信越本線の横川~軽井沢間(碓氷線/横軽線と呼ばれた区間)の廃線跡が現在、遊歩道として整備されているのです。
さらにその廃線になった下りの線路の方は、文化むらから2.6km先まで、園内遊具として扱われるトロッコ列車「シェルパくん」が走るのです!
ここから「まるやま」駅までは徒歩で向かいます。
文化むらの脇を抜けていると、園内に展示されている車両の数々を見渡すことができます。
天候に恵まれたのは良いが、あまり暑くなってもらっても困るなぁ…
と思いつつ遊歩道を進んでいくと、運転体験できるEF63を横目に、溝を蓋する鉄板の代わりにアプトのラックレールが使われているのを発見!
そして、昔は信越本線、今は文化むらの施設の一つとなっている線路と並んで、ひたすら真っ直ぐ遊歩道が伸びていきます。
遊歩道の周は大自然に囲まれて、私と同じく遊歩道を歩く人以外の、生命の気配は全く感じられません!
ちなみにこの遊歩道、昔の信越本線の上り車線線路がそのまま残された状態で、線路の周りをアスファルトで固めて道が作られているのです。
上信越自動車道の真下をくぐったりして、上り坂をひたすら歩くこと約15分。
なんだか大きなレンガの建物と、とっても小さな駅が見えてきました。
このレンガの建物こそが、鉄道文化遺産「旧丸山変電所」です!
ここは国鉄が全国で初めて造った変電所で、明治45年に建設されたということです(平成14年7月に改修されています)。
国内で初めて電化された路線の、心臓部の役割をここで果たしていたわけです!
残念ながら、建物の中には入れないので、ご注意ください。
その丸山変電所の向かいにあるのが、トロッコ列車「シェルパくん」の駅「まるやま」なわけです。
しかしこの「まるやま」駅、現在は緊急停車駅となったため乗降はできません。
ご注意ください。
丸山変電所を後にした私は、再び上り坂の道を突き進み、次の目的地に向かうことにしました…