お店などのトイレに
ハンドドライヤーってありますよね。
娘は、11歳になるまで
あの “ ガー ” という音が
とても苦手で、
私にしがみついてくるような
状態でした。
お友だちの親子数組で、
ランチを食べに行った時のこと。
あのハンドドライヤーがあることは、
トイレに入る前から音が
聞こえてくるのでわかりました。
いざトイレに行く時、
近づくにつれて次第に音が大きく
なってきます。
そうすると、娘の足が止まりそうに
なりましたが、
ゆっくりでもトイレに向かって進み、
そして、覚悟を決めたように
入りました。
娘は、トイレから出るまでずっと
両耳を手でふさぎ続けます。
なので、 手を洗う時は
私が代わりに耳をふさいであげて
いました。
娘は自分の手洗いが済んだら
サッと耳をふさぎ
トイレの端の方に行ったので、
私は自分の手洗いをしたあと
“ 娘が近くにいないから大丈夫かな? ”
と、ほんの軽い気持ちで
ハンドドライヤーに手を入れた瞬間、
『イヤー』
その叫び声は娘でした。
娘は、私が気を抜いて
ハンドドライヤーに手を入れた、
まさにその時に駆け寄って来たのでした。
『わぁー』
私も叫んでしまい…
娘の真横に、
あのハンドドライヤーが!
わけがわからなくなっていて、
私も娘もパニックになってしまいました。
ふと、気がついた時には
娘を抱きしめてトイレから出ていたのです。
私は、
“ あの、恐怖の音を、
しかも娘の耳元で聞かせてしまった ”
“ どうしょう…
取り返しがつかないことを
してしまった… ”
娘を抱きしめながら、
いくつもの後悔が次々と
私に襲いかかってきました。
私は、とんだ失態をしてしまった
のでした。
ずっと後悔の思いと、娘の心配で、
なにを食べたのか?覚えてなくて…
ただ、娘はなにも食べられなかった、
ということ、
私は、ひたすら娘に謝ってたこと、
ママ友が一生懸命に励ましてくれた
こと。
それしか記憶にありませんでした。
それからは、娘はハンドドライヤー
の音がトイレの方から聞こえてくると、
そのトイレには入れず、
出掛け先では
まず先に入れそうなトイレを
探すことから始めていました。
そんな月日が数年間続き、
娘が小学校高学年になった時に、
仲良しのお友だち親子と一緒に
出掛けた時のこと。
お店のトイレから、あの
“ ガー ” という音が聞こえてきて…
『うちの娘は、ハンドドライヤーを
怖がってるんだよね』
『私が怖い思いをさせちゃったから
余計に…』
という話をしたら、
娘のお友だちが
『大丈夫、大丈夫。私がいるから
平気だよ』
そう言って、娘の手を引っぱって
トイレの中に二人で入っていきました。
私は慌てて、
“ 娘のトイレ介助しなくちゃ ”
そう思って駆け込んだ時には、
娘は一人でトイレの個室に入っていました。
『大丈夫?』
思わず声をかけてみましたが、
『大丈夫だよ』
という声がしたのだけど、
私はすごく不安で不安で。
トイレから出たあとも、
お友だちが娘を気にしてくれて、
私は、ただ見ているしかできませんでした。
お友だちは、娘に
『私がやってみるから、見ててね』
そう言って娘にハンドドライヤーを
使ってるところを見せてくれていました。
その時、娘は耳をふさがずに
見ていられたので
私は驚くばかりでした。
『一緒にやろう』
そう言って、娘の両手を持ち
一緒にハンドドライヤーに
手を入れてくれたお友だち。
感動的な場面でした

あの時の娘の
“ できた! ”
という自信の笑顔が忘れられません。
お友だちのように、
怖いことを乗り越えて
大丈夫になった子どもって
スゴい力を持ってるんです。
感謝しかありませんでした。
ママにもお礼を伝え、
そのあとも二人の子ども達は
トイレ探しをしては、
お友だちは、
ハンドドライヤーに挑戦する娘を
見守るように見てくれていました。
それからの娘は
最初は怖々だったけど、
どこでもハンドドライヤーを
使えるようになりました。
娘のお友だちは、娘と似たような
発達凸凹がある同級生です。
お友だちが体験してきて、
苦手を乗り越えてきたことが
こんなにも本人の力になって、
同じように困っていた娘の力に
なってくれたこと。
この子達の未来は大きいなぁ、
と感じました。
🍀🍀🍀
今、期間限定で、人数限定で
無料子育て相談会を開催しています。
相談って、ちょっと勇気がいると思うけど
私のところに相談に来てくださった、
感覚過敏をもつ、
5歳のお子さんのお母さんから
『話してみて気持ちが軽くなりました』
といった声をもらっています。
🎁 8名限定で募集したところ、
現在、残り4名となっています!
相談をご希望の方は、
下記の公式LINEにご登録の上、
『相談希望』とメッセージをください。
🔻🔻🔻
→ https://lin.ee/xRUx5tO
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
親子関係、紐解きサポーター
赤穂 もこ
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*