講演会の中で気になったこと。

 

ある言葉が消えると、他の言葉が時代の空気を伴って現れてくるということ。

 

たとえば、「深堀り」という言葉は、国語辞典にはないが、ここ4.5年でよく使われるようになった。

内田樹は、若い研究者から、内田さんは専門が定まらない。よく知らないことに口を出すと言われたことがあった。

 

今の大学も学生もたこつぼに向かっていく。

学生たちが狭くなっている。「深堀」が効率的だと信じ込んでいる。

 

石油を採掘するかのように学問的なトピックを深堀。

 

昔は「複眼的」と言っていた。

 

「学際的」という言葉も消えた。反対の立場から物を見る知性感がなくなっている。

 

バイデンとトランプの討論会もしかり。

 

相手の立場から物を見る。知的なアドバンテージ。

 

敵と味方どちらが強いか?これは世界的な傾向で。

 

問題を簡単にする。多数派工作をして分捕りする。自分と意見が違う人と共存するのではなく、分断する。野蛮に向かっている。

 

4、5年前だと思うが、清水真砂子講演会でも、コンプライアンスを法令順守として使い始めたことの危機感を話していたことを思い出す。