最近読んだおすすめの本教えて

 

懐かしい昭和の風景をたどる読書めぐりを行っております。

 

『魚河岸ものがたり』直木賞作家・森田誠吾の作品。寡作な作家で、図書館で本を保管しているところも少なくなりました。

NHKで、ドラマ化された作品。主演・小林薫。他登場人物として、池内淳子、今井美樹など。

 

今、ドラマ化したら、堺雅人が似合いそう。

 

主人公・吾妻健作が私塾を開き、その教え子が嫁入りする時の、エピーソード。母が、娘二人の嫁入り道具にもたせる生活必需品のストックを見て、妹が嫁いるのは、まだ先だから、妹の方からもう少都合してほしいという姉を見た母の情けない気持ちの場面があります。

 

それって、思いっきり既視感。なんだと思ったら、『きもの』にも、姉が嫁入りをする場面で、主人公・るつ子の新品襦袢をねだるという場面がありました。

 

自分の分け前が十分ある上に、欲深に他人の分け前も狙う。しかも、家族だからという甘えで。「さもしい」という言葉って、最近使われませんが、正にそれ。でも、自分の中にも、そういう気持ちがないとはいいきれない。

 

消毒用アルコールや箱入りマスクを、今目の前にしたらどんなかな?

 

森田誠吾、幸田文をふまえて『魚河岸ものがたり』書いていると思われます。『明治人ものがたり』で、幸田文を取り上げています。

 

 

 

 

 

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