8月6日(土) ぐんまー桐生市にて。『有鄰館 煉瓦蔵』でゾンビ出没。ゾンビ愛好家としては行くしかないよねーw

ということで、『KIRYU OF THE DEAD』体験リポートです。

ちなみに「東京のお化け屋敷を手がける団体」とは「オバケン」さん、らしいぞ!!(桐生タイムス記事より)

※ 注意:体験リポートにはグロテスクな表現が含まれています。苦手な方は読まないでください。
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私が会場に着いたのは13時頃。ちょうど日差しの強い時間帯で、スマホの天気予報が紫外線警報を発令していた。炎天下の中、有鄰館煉瓦蔵の前にはすでに長蛇の列が、入場券をもらおうと急ぎ最後尾に並ぶ。

〈12:00~19:00。各回先着25名・20回入替制。各回開始時刻の1時間前より入場券配布開始〉

黄色いTシャツのスタッフに何か渡され、いつの間にか小型懐中電灯と白テープのような紙製のタスキを装備していた。それで、いつ入場券が貰えるのかと思うと、近くで通行人とスタッフの会話が聞こえてきた。

入場券はどこで貰えるんですかー?
それはですねー向こうの蔵の中で・・・

向こうの蔵・・・だと!?(並ぶとこ間違えてる)

ちゃっかり本列に並んでしまったようで、(ズルはイヤなので)白状すると、ダメじゃないですかー!とスタッフの声に押されて、すみま千円。と入場券の列に並びなおす。

入場券の蔵には、すでに20人以上が並んでいてゲゲゲと思う。各回の参加人数は25名、次のグループに入れるかギリギリの瀬戸際だった。私が並んだ後も参加人数は増えていく。中には長蛇の列を見て途中で帰る人も。ほとんどが小中高生の学生中心で、チラホラ大人も混じっている。

ようやく配布された入場券は、「グループ⑧ 14時30分」だった。良いのか悪いのか。とりあえず、一時間近く待つことになったが、ウキウキは止まらない。



入場券と一緒に配布されたペラ一枚の紙。どうやら説明書のようだ。

〈とある町にそびえ立つ製薬会社の保管倉庫の路地。その近辺で不可解な事件が発生していた。通り魔、殺人、どの事件にも共通していたのは、犠牲者の一部が何かに噛みちぎられていたという点だ。〉

うん。悪い予感しかしないねw
どうやら参加者は〈MHU特殊生物狩猟機関の新人エージェントになって、人肉を食らう化け物の掃討作戦に参加する〉らしい。



本番15分前、塩蔵にてMHUの女性隊員から任務についてレクチャーされる。プロジェクタースクリーンに映し出された映像は、かなり凝った作りで映画やゲームの世界がそのままキター感じ。否が応でも期待感は膨らむ。目の前に座っていた小学生くらいの少年は、すでに雰囲気に呑まれてビクビクしている。電子音がピピッとなったくらいで耳を塞ぐほど。

ミッション内容は、建物内のどこかに隠された音声認証システム(無線機)を探し出し、対感染者用ガス装置を作動させること。装置を作動させるには、さらに小箱に隠されたパスワードを探さないといけない。しかも、倉庫内は謎の寄生虫に感染した化け物たちが徘徊している。

美しい女性隊員が、念を押す。
「参加者全員が協力しないと生き残れない」

さあ、本番。白いタスキと懐中電灯を装備する。実はこの紙製タスキ、重要なアイテムで「感染予防バンド」というらしい。ゾンビに破られると「お陀仏」になるので注意しよう。



ガラガラと倉庫の重い扉が開く。スタッフに促されるまま、全員が暗く狭い煉瓦蔵の中へ。途中、参加者の若いパパにお別れを言いに来た妻と幼子。パパ、バイバイ。今生の別れのようだ。

真っ暗闇の中、何か人形のようなものが倒れている。床を見ると、ぐしゃぐしゃのビニールパックが無数散らばっている。誰だゴミを捨てたのは、ん?待てよコレは!

音声アナウンスが狭い空間に流れる。MHU本部からだ。感染者は音と光に反応するらしい。手に持った懐中電灯の光がゾンビを引き寄せ。床に散らばったゴミを踏むと・・・理解できた。

蔵の中、障害物はビニールパックのみ。シンプルだけど、コテコテのお化け屋敷よりも何倍も面白い。想像していたものより遥かに上をいくアイデアに脱帽。とりあえず、制限時間内にミッションクリアすればいいんだね。

その時、急に音声に割り込んできた女の子の声。マザーコンピューター、レッドクイーンと言えば「バイオハザード」じゃないですか!ちょっとファンに嬉しいサプライズも盛り込まれ、お約束的に蔵の中に閉じ込められちゃいましたv

サイレンが鳴り響き、壁際の足元を照らす青いライトが一斉に点灯。人形だと思っていたものが、ムクリと起き上がる。しかも複数。それぞれが人間とは思えない奇声をあげ、参加者に向かってくる。コレはマジで凄い。ゾンビ役の人の演技力が半端ない。



集団は、硬直したまま動けない。暗闇に目が慣れるまで慎重になった。誰かが懐中電灯の光をつける。発狂したような叫び声と獣のような素早い動きで光ににじり寄るゾンビ。消灯したあとも獲物を捜すような足取りで参加者の近くを徘徊する。

列の前に並んでいた中学生くらいの女子2人は、怖すぎてお互い向き合ったまま一歩も動かない。

じっと動かない参加者たちの恐怖が伝わってくる。でも、暗すぎてゾンビと参加者の見分けがつかないよ(笑)

目が暗闇に慣れた頃、そっと集団から離れゲームを開始する。同じく数人がバラバラと動き出した。懐中電灯の光は、必要なとき以外使わない。壁際の青いライトを目指し、反時計回りに壁づたいに置かれた小箱の中身を一つ一つ確認していくことにした。

そして、青いライトを過ぎようとしてゾンビに見つかった。要所要所で徘徊しているので、難易度高めw

足音を立てずじっとしていると、獲物の匂いを嗅ぐような仕草でかなり近くまで来る。女性ゾンビは遠慮なく顔の間近まで接近し去っていく。お化け屋敷のマナーとしてお互い(お化け&参加者)お触りNGだったと思う(笑) ゾンビが触れてくることはないけど、こんな臨場感マジないわv 思わずニヤリとしてしまった。

なんか、コーナーの隅っこに丸くなっている集団を発見。白衣の男性ゾンビに追いつめられている。あれ?ゾンビこっち見てるよ。青いライトの近くは蛾を引き寄せるようにゾンビを引き寄せてしまうんだね!

第2回公演「哀愁のゾンビ」。



本当に今回マジで思ったのは、ゾンビ役の人、演技が真に迫っていて凄すぎるw 青い光で暗闇に浮かぶグロテスクな特殊メイク。蛆虫が血肉から多数突き出す様子は、ちょっと気持ち悪いけど面白いね!ついつい魅入ってしまった。接近して威嚇して去っていくゾンビマン。実際に映画の中に入り込んだようなドキドキ体験は、ハマる楽しさがある。

そんなゾンビとの戯れもありつつ、なんとかパスワードらしきものが書かれたプラカードを発見。だが、これ一つだと答えにならない。どうやら本当に他の参加者と協力しないと生き残れないようだ(笑)

それからは、見知らぬ参加者と情報交換をする場面もあり、ちょっとした仲間意識が生まれたりする。なかなか良くできたゲームだな~と感心しつつ、アナウンスがミッションクリア(音声認証パスワード)に誰かが挑戦して失敗したことを告げる(笑) 制限時間のカウントダウンが始まりゲームオーバーが近づく。

意外と慎重になりすぎて時間の経過が早く感じられた。もうちょっと、ゾンビと遊んでいたいんだけどなー。

脱出用の扉が開いた。MHUが助けにきてくれたのか?「皆さん、脱出してください!」外から声がかかる。蔵の中ではアナウンスでレッドクイーンが非常に宣言する。

『ゲームオーバー』。

20名以上の参加者は弾かれたように、手に持っていたプラカードを投げ捨てると悲鳴をあげながら逃げ去った。その後ろから複数のゾンビが足を引きずり前屈みになって追うのだが・・・。

最高の逃げっぷりを蔵の一番奥から見ていた私は、どうも逃げ遅れたようでw ゾンビの背後から、スミマセーン、通してくださーい。とゾンビたちを掻き分け脱出するという可笑しなことに。

倉庫の扉を抜けて、あー楽しかったねーと。持っていたプラカードを係りの人に渡す。すると、「あのー僕、スタッフじゃないんですけど・・・」

よく見ると私服の参加者だった。

無駄に沢山のプラカードを持っていたので、てっきりスッタフかと(笑)



そんなわけで、残念ながら、ミッションクリアならず。だけど最高に楽しませていただきました!

以上、蔵の中は撮影禁止だったため、体験リポートが無駄に長くなってしまいました。ここまで読んでくださりありがとうございます!

また『KIRYU OF THE DEAD』のスタッフの皆さま、そして迫真の演技で楽しませてくれたゾンビ役の皆さま、お疲れ様でした。至福の時間をありがとうございました。コレほど参加者をビビらせれば、お化け屋敷として大成功ですね(笑)!!



アンケートに答えるともらえるゾンビタオル。まるで鼻血を吹き出したようなナイス血飛沫。