〜暁の雫〜




夢を見たのです
微睡みの中で

時の終わりを見たような
何故か切なくて溢れ出る涙が
暁の雫となり永遠の時を求めた

下弦月は朝に残ろうとするけれど

朝焼けに姿を消され行く

永遠でなくてもいい
夜明けまえの涙が昨日に落ちるまでの
数秒の時が永遠となりうること

この瞼の片隅の記憶が教えてくれるのです


夢を見たのです

夕闇の独り言を忘れないで
そう伝えてきたのは

明日を知らないけれど信じた
幼き日の私だった






詩と写真・






降りしきる
時の雫が
積もる頃

空に下弦の
月舟の宵