看護師として忘れられない出来事があります。

ある日、担当していた患者さんが涙を流しながら話してくださいました。

その患者さんには、パニック障害を抱える娘さんがいます。

これから病状について娘さんへ説明をする場面があり、患者さんは「このことをきっかけに娘の症状が悪くなったらどうしよう」と、とても心配されていました。

「自分が元気になって、また娘を支えてあげなきゃいけない。」

「今の自分が情けない。」

そう何度も涙を流しながら話してくださいました。

その姿を見て、私は迷いました。

でも、その時は自分もパニック障害で心療内科へ通っていることをお伝えしました。

「大切な人が病気になったと知ると、不安や心配で動悸がしたり、落ち着かなくなったりすることはあると思います。でも、その時に一番安心できるのは、ご家族の言葉だと思います。」

そうお話ししました。

そして、

「私も辛くて涙が出る日があります。でも、一緒に乗り越えていきましょう。」

そう約束しました。

看護師になってから、患者さんに寄り添ってきたつもりでした。

でも、自分が病気になったからこそ分かる気持ちがあります。

この経験を無駄にせず、これからも看護師として、人として、誰かの安心につながる存在でありたいと思っています。

もこ