DVDにて鑑賞
解説
実際の事件をもとに描かれた中上健次の短編小説を映画化した長谷川和彦の監督デビュー作。不確かな理由で両親を殺害してしまった青年の破滅への道を冷徹なまなざしで描いた衝撃作。厳格な両親のもと、溺愛されて育った22歳の青年、斉木順。親に与えられたスナックの経営を始めるが、ある日、両親にスナックで手伝いをしている幼なじみのケイ子と別れるよう迫られる。口論の末、父親を殺してしまい、さらには行き違いから母親までも刺し殺してしまう……。(yahoo映画より)
水谷豊と原田美枝子が共演のドラマ。
長谷川和彦監督はこの作品が初の監督作品でありながら、いきなりキネマ旬報1位を
受賞したそうだ。
しかし長谷川監督は、非正規雇用の立場でずっと助監督をやらせてもらって、有名な
監督の下で修行させてもらい、この作品を任されたそうだ。
下積みの経験があるだけに、初監督作とは思えない内容だった。
母親役の市原悦子の演技が完璧。
水谷演じる斉木順と一緒に死のうと言って、心中を図る場面から、順に刺し殺される
ところまで、鬼気迫るものがあった。
このシーンはゾクゾクさせられた。
水谷豊も権力に逆らうとがった青年役をうまく演じていた。