DVD鑑賞
解説
本作以降、小津作品でしばしば登場する、結婚を巡る父と娘の物語をこれが最初となる笠智衆、原節子の共演で描く感動作。鎌倉で一人娘の紀子と2人で暮らす大学教授の曽宮周吉。妻を早くに亡くしたこともあり、紀子は27歳になる今でも父を置いてよそへ嫁ごうとはしなかった。周吉の実妹・田口まさは、そんな2人が気が気でなく、何かと世話を焼いていた。いつまでも渋る紀子を結婚させるため、周吉はついにある決断をするのだった。
小津安二郎の「東京物語」を再度観る機会があり、あらためて小津安二郎の作品のすごさを実感した。
自分で小津の作品を買おうとアマゾンで注文したのがこの「晩春」だ。
笠智衆と原節子の紀子三部作の第一作。
一人娘の紀子演じる原節子がとにかく美しい。
笠智衆が父親として男手1人で育てる大学教授曽宮周吉役を演じる。
話は結婚をなかなかしない紀子に周りが心配して縁談の話を持ってくる。
紀子は、母が亡くなって後添いをもらわずに独りでいる周吉との2人生活を楽しんでいる。
このまま嫁にやらずに独身生活を送らせるのも辛い周吉は、ある決断をする。
そして紀子を嫁に出すことになった周吉は最後に京都旅行を楽しむのである。
周吉が紀子を送り出したあと、椅子に座って、リンゴを剥きながら寂しそうな顔をする
ラストは東京物語に通じるものがある。