DVD鑑賞



解説
小説家・田中慎弥による人間の暴力と性を描いた芥川賞受賞作
を、『サッド ヴァケイション』『東京公園』などの青山真治が
映画化した人間ドラマ。
昭和の終わりの田舎町を舞台に、乱暴なセックスにふける父へ
の嫌悪感と自分がその息子であることに恐怖する男子高校生の
葛藤を映し出す。
主演は、『仮面ライダーW(ダブル)』シリーズや『王様とボク』
の菅田将暉。
名バイプレイヤーとして数々の作品に出演する光石研と田中裕子
が脇を固める。
閉塞感漂う物語がどう料理されるか、青山監督の手腕に期待。

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あらすじ
昭和63年。高校生の遠馬(菅田将暉)は、父(光石研)と父の
愛人・琴子(篠原友希子)と暮らしている。
実の母・仁子(田中裕子)は家を出て、近くで魚屋を営んでいた。
遠馬は父の暴力的な性交をしばしば目撃。
自分が父の息子であり、血が流れていることに恐怖感を抱いていた。
そんなある日、遠馬は幼なじみの千種(木下美咲)とのセックスで、
バイオレンスな行為に及ぼうとしてしまい……。



田中慎弥の同名小説が元となっている。

彼はこの作品で芥川賞を受賞しているが、そのときのパフォーマンス

は話題になった。

内容としては暴力的な父の血を受け継いだ自分を嫌悪する青年

の物語だが、この作品に込められている心理描写を青山監督が

どぶ川の流れ、どんよりと曇った空などで映像化している。

原作はもっと暗いんじゃなかろうか?

気持ちが落ち込んでいるときに観る映画じゃないね。

光石研の父親役はハマリ役だったと思う。

田中裕子の仁子さんは、別れた父を嫌悪しており、彼の血を

継ぐもう一人の子をこの世に誕生させたくないがために、中絶

したことも遠馬に語っていた。

最後、自ら戦争の犠牲になり、片手が義手になった仁子は、昭和

天皇を痛切に皮肉る。

このシーンが私には衝撃的だった。

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