DVD観賞



解説
イラン人夫婦に訪れる危機を軸に、人間の複雑な心理と共に
社会問題をも浮き彫りにし、ベルリン国際映画祭金熊賞など
を受賞した人間ドラマ。
『彼女が消えた浜辺』のイラン映画界の異才、アスガー・フ
ァルハディがメガホンを取り、濃密ながら壊れやすい家族の
関係を繊細に映し出す。
娘のために外国への移住を決断する妻をレイラ・ハタミが、
父親の介護のためにイランに残りたい夫をペイマン・モアデ
ィが好演。
波乱含みの様相にさらなる秘密とうそが絡み合い、スリリング
に転がっていく展開に心を奪われる。

A Day In The Life


あらすじ
イランのテヘランで暮らすシミン(レイラ・ハタミ)とナデル
(ペイマン・モアディ)には11歳になる娘がいた。
妻シミンは娘の教育のために外国へ移住するつもりだったが、
夫ナデルは老いた父のために残ると言う。
ある日、ナデルが不在の間に父が意識を失い、介護人のラジエー
(サレー・バヤト)を追い出してしまう。
その夜、ラジエーが入院し流産したとの知らせが入り……。

A Day In The Life


離婚調停の場面からこの映画は始まる。

妻シミンは娘の教育のために海外移住を決意するが、夫ナデル

はアルツハイマーの父を介護するためにイランに残る決意をする。

両者譲らず、双方の話し合いとなる。

娘の親権も棚上げになる。

別居し、とりあえずナデルのもとに居ることになる娘。

ナデルは仕事を抱えていたため、居ない間の介護を雇うことになる。

田舎からバスを乗り継いでくることになったのがラジエーという

介護人。

彼女は幼い娘とやってくるのだが、思った以上に手がかかる父の

介護に不安をおぼえる。

もっと賃金をあげてほしいと雇い主のナデルに訴えるのであるが、

できないと断られる。

ラジエーには失業中の夫がいて、自分が支えていかなければならな

い生活の厳しさをかかえていたので、やむなく妥協する。

そして彼女には二人目の子を宿していたのであった。

ある日、事件が起きた。

父親を放っておいて、外出し、その後、あやうく死にかけた事実が

発覚する。

ナデルはラジエーを責め、おまけにお金が無くなっていたことに

泥棒呼ばわりする。

そしてラジエーを家から放り出したときに、ラジエーは転倒し、病院

に運ばれるのであった。

宿した子どもは流産する。

ラジエーが妊娠していたことをナデルが知っていたか知っていなかった

かで、様相が変わってくる。

そのあたりから一気にサスペンスへと展開していく。

そしてラスト、娘が父親、母親どちらといっしょに暮らすかの選択

とても気になる終わり方。

2時間ある映画だけど、最後まで息つく暇もないほどのおもしろさ。

これは是非観てほしい一本である。

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