NHK BSシネマにて観賞



解説
癌で余命幾ばくもないと知った初老の男性が、これまでの無意味な
人生を悔い、最後に市民のための小公園を建設しようと奔走する姿
を描いた黒澤明監督によるヒューマンドラマの傑作。
市役所の市民課長・渡辺勘治は30年間無欠勤のまじめな男。
ある日、渡辺は自分が胃癌であることを知る。
命が残り少ないと悟ったとき、渡辺はこれまでの事なかれ主義的生き
方に疑問を抱く。
そして、初めて真剣に申請書類に目を通す。
そこで彼の目に留まったのが市民から出されていた下水溜まりの埋め
立てと小公園建設に関する陳情書だった……。
責任を回避し、事なかれを良しとする官僚主義への批判や人生の価値
に対する哲学がストレートに表現されてはいるが、志村喬の鬼気迫る
迫真の演技が作品にみごとな説得力を与えている。

A Day In The Life


A Day In The Life


黒澤明の現代劇の中で一番好きな作品がこれ。

何度も繰り返し観た作品でもある。

以前、NHK BSシネマでやっていたのをブルーレイで録画していたの

を再度観た。

渡辺勘治演じる志村喬が、ガンを宣告されて「生きる」意味に目覚め

てからの鬼気迫る演技に、観ていて鳥肌が立つ。

1952年の映画でありながら、カメラワーク、光の演出、音の使い方

すべてにわたって、映画史上、これほどの映画に出くわしたことが

ないくらいの完成度。

志村喬の命を懸けた最後の大仕事。

そして通夜での回想シーン。

2時間半という時間をまったく感じさせない展開。

黒澤作品をまだ観てない人、すでに観た人、すべての映画ファンに

お勧めできる傑作。

志村喬歌う「ゴンドラの唄」は必聴である。

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