あの『メゾン・ド・ヒミコ』の犬童一心監督と脚本家渡辺あやコンビ

が贈る悲しい愛の物語。

その第一作。



主なキャスト
監督 犬童一心 脚本 渡辺あや 
恒夫役(妻夫木聡)、ジョゼ役(池脇千鶴)
恒夫の恋人かなえ役(上野樹里)、ジョゼのおばあちゃん役(新屋英子)
新井浩文、SABU、真理アンヌなど

A Day In The Life


あらすじ
ごく普通の大学生の恒夫(妻夫木聡)。
最近、バイト先の雀荘では乳母車を押す婆さんが
噂になっていた。
あれは孫のミイラだの。麻薬だの。現金だの。
といった勝手なうわさ。
バイトの帰りの坂道を登っているとき、突然、上から、
乳母車が下ってきた。
ビックリして避けた恒夫のそばで乳母車は、ガードレール
に当たって、止まった。
中には包丁を振り回す少女がいた。
それが恒夫とその少女の出会いだった。
その少女の名前はクミコ(池脇千鶴)。
でもクミコは自分を「ジョゼ」と呼んだ。
恒夫は、ジョゼと婆さんの家で朝ご飯をごちそうになった
ことをきっかけに、家に寄るようになる。
いつしか、足の悪いジョゼに惹かれるようになっていった。

映画は、昔のフィルムが回りだし、「真冬の旅行。水族館

は閉まってた。

浜辺に落ちていた貝殻。すげーなつかしいなぁー。

ジョゼはいつもこの本を読んでいました。これは何年前かな?」

という恒夫(妻夫木聡)のナレーションからはじまる。

ジョゼは、婆さん(新屋英子)が近所のゴミ捨て場から拾ってきた

本をむさぼるように読んでいた。

その中で特にお気に入りの本がサガンの小説「1年ののち」。

ジョゼはこの続編が読みたいと言う。

恒夫は、古本屋をまわって「すばらしい雲」という続編を探し出す。

どうやら、その主人公がジョゼというところから、とった名前らしい。

足の悪いジョゼのために家の改築をしてくれた社長さんから、婆さん

が亡くなったことを知らされ、ジョゼの家を訪ねる恒夫。

「ジョゼ」と呼びかけるが、家の中にジョゼは独りでいた。

恒夫:「婆ちゃん、死んだのか?」うなずくジョゼ

恒夫:「入っていい?」

ジョゼ:「葬式は近所の人が手伝ってくれてね。」

恒夫:「ごはん、食べてる?」

ジョゼ:「帰れ、帰ってくれ」

恒夫:帰ろうとする。

ジョゼ:「ほんまに帰るんか?帰らんといて。ここにいて、ずっと。」

恒夫:「うん」

そしてしばらくジョゼと暮らす恒夫。

実家にジョゼを紹介しようと帰省するつもりで、旅に出た恒夫とジョゼ。

その途中で寄った水族館は休館。

「海にいけ。うちは海がみとうなった。」というジョゼの要望で海に行く。

ジョゼを背負って、恒夫は砂浜を歩く。

途中で見つけた貝殻を拾って、旅を続けるが、やがて、その幸せな時も

終わりが近づく。

動物園で観たトラ、そして泊まったラブホテルのイルミネーションの

魚たち、そして恒夫とジョゼの短く淡い恋の時期。

ロマンチックだけで、悲しい 短い恋の物語

犬童一心と渡辺あやは『メゾン・ド・ヒミコ』ではゲイ。

そして『ジョゼと虎と魚たち』では足の不自由な「障害」者を対象に、

まわりの差別や偏見ととたたかいながらも生きていっている人たちを

丹念に描いている。

あくまでも、お涙頂戴の作品にしてないところがいい。

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