劇場にて鑑賞

園子温監督の映画を劇場で観るのはこれが初。



解説
新作を発表するごとに注目を集める『冷たい熱帯魚』の園子温監督が、1990年代
に実際に起きた殺人事件に触発されて撮り上げたサスペンスドラマ。
それぞれ立場の違う3人の女性たちが織り成す光と影を徹底的に描き切る。
体当たりの演技を見せるのは『踊る大捜査線』シリーズの水野美紀、『凍える鏡』
の冨樫真、園監督作品の常連で『ヒミズ』にも出演する神楽坂恵。
表と裏の顔を使い分ける女性の深い業を描き切る園監督の手腕にうなる。

A Day In The Life


あらすじ
ある大雨の日、ラブホテル街にぽつんと建っているアパートで女性の死体が発見
される。
その事件を追う刑事の和子(水野美紀)は、幸せな家庭を持ちながらもずるずる
と愛人との関係を続けていた。
彼女は捜査を進めるうちに、大学のエリート助教授美津子(冨樫真)や、売れっ子
小説家の妻いずみ(神楽坂恵)の秘密を知ることになる。

A Day In The Life


東電OL殺人事件がこの映画のモチーフになっている。

この事件は東電OLが渋谷区のアパートで絞殺体で発見されたという事件

そのものよりも昼は東電の幹部、夜は渋谷のホテル街で娼婦をしていたと

いう二重の顔を持っていたという事実が週刊誌でクローズアップされていた

ことを思い出す。

富樫真演じる美津子は有名大学の助教授、売れっ子作家の妻いずみを神楽坂

、事件を追う刑事和子には水野美紀という3人の女性がこの映画の中心人物

である。

美津子は昼は大学で教鞭を執り、夜は渋谷区丸山町で娼婦をしていた。

いずみは売れっ子作家の妻といいながらも、家政婦のように夫に仕えていた。

和子は家庭がありながらも、不倫を続けていた。

事件当日もラブホテルからの直行だった。

美津子に影響を受け、いずみも徐々に自分の内面に溜まっていた欲求を吐き

出すようになる。

その後は狂おしいほどの性の開放をしていく。

愛のないセックスには、お金を取ることを教えてくれた美津子の言うとおり、

売春をエスカレートしていった。

刑事の和子も頭では不倫はいけないとはわかっていながらも、愛人からの電話

には素直に応じてしまう。

そんな3人の女性の負のパワーをこれでもかと観客に見せつける園監督。

美津子の母親が刑事に向かって「この子が売春をしていることは前から知って

ました。この子の中には父親の汚らわしい血が流れています。この子がいなく

なってくれたら、私の家系をこれ以上汚すことはなくなり、助かります」と罵る

場面には衝撃を受けた。

「冷たい熱帯魚」にも衝撃を受けたが、今回はさらにパワーアップ。

少々難解な内容ながらも、エンドロール後の最後のシーンも見逃せない。

にほんブログ村に参加しています。

応援のクリックをお願いしますね。


にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村