DVDにて観賞

オスカー俳優であり、Into The Wildなどの良作を監督した

ショーン・ペンが主演。
A Day In The Life

解説
1970年代のアメリカで、同性愛者であることを公表して公職に就いた
アメリカ初の政治家ハーヴェイ・ミルクの生き様を描く伝記ドラマ。
監督は『エレファント』のガス・ヴァン・サント。
個人の権利を守るために戦い、凶弾に倒れたミルクをオスカー俳優
ショーン・ペンが演じている。
同役ですでに多数の映画賞を制覇しているショーンの熱演と、今なお
尊敬の念を集めるミルクの愛すべき人柄をフィルムに焼き付けたガス
・ヴァン・サントの手腕を堪能したい。

あらすじ
1972年のニューヨーク。
金融や保険業界で働いていたミルク(ショーン・ペン)は、20歳年下
のスコット(ジェームズ・フランコ)と出会い、恋に落ちる。
二人は新天地を求めてサンフランシスコに移り住み、小さなカメラ店
を開店。
そこはたちまち同性愛者やヒッピーたちのよりどころとなり、ミルク
は彼らを快く思わない保守派に対抗した新しい商工会を結成すること
になる。
A Day In The Life

ゲイであることをずっと隠して生きてきたミルクだったが、ゲイの公

民権が各州で否決されそうな運動が起こったことで、サンフランシスコ

からまず変えようと、議員に立候補し、4回目で当選。

それでも保守派の動きは止まず、ゲイの先生の解雇運動まで起こった。

何度もいろいろな州で対話をするが、効果は今ひとつ。

各州でマイノリティーとしてひそかに暮らすゲイに勇気を与える

ためには自らカミングアウトし、デモ行進の先頭に立って運動を行った。

その波は全州に広がり、ついにゲイの市民権がサンフランシスコで可決。

「僕は50才までは生きられないかもしれない」と恋人に語るシーンが

最初と最後に出るが、これはたぶん自分は命を狙われ、長くは生きられ

ないだろうと暗示していたのかもしれない。

20世紀に残る100人の英雄の一人としてハーヴェイ・ミルクは今もアメリカ

の中で支持されているという。

黒人の公民権運動に立ち上がって、ノーベル平和賞を受賞したマーティン・

ルーサー・キング牧師を思い出す。

マイノリティーのために命を懸けて闘ったミルクに敬意を表する。