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解説
傍聴ブームという社会現象まで巻き起こし、コミックやテレビドラマにもなった北尾トロ
のエッセーを映画化した社会派コメディー。
裁判傍聴をテーマに、ワイドショー顔負けの人間模様が繰り広げられる法廷の現実を、
『ソフトボーイ』の豊島圭介監督がコミカルに描き出す。
裁判傍聴にのめりこむ主人公には、映画初主演となるお笑いコンビ、バナナマンの設楽統。
共演には『20世紀少年』シリーズの片瀬那奈、『笑う警官』の螢雪次朗ら多彩な顔ぶれが
そろう。

あらすじ
三流ライター南波タモツ(設楽統)は、裁判映画の脚本を書くために生まれて初めて裁判所
を訪れる。
法廷ではアダルトビデオ万引犯や、思わぬ理由で友人を撲殺したまじめなサラリーマンなど、
ワイドショー顔負けのスリリングな人間模様が繰り広げられていた。
やがて、タモツは傍聴席で知り合った傍聴マニアの面々と共に行動するようになるが……。

裁判の傍聴にまつわるいろいろなエピソードをコミカルに描いた本作。

まず、傍聴は希望すればできるっていうことを知った。

バナナマンの設楽統演じる南波タモツは、裁判映画の脚本を書くためのネタ集めに

裁判の傍聴に通うことになる。そこで知り合った傍聴マニアらとともに行動し、検事や

弁護士、裁判官の特徴などを評論家のように語る彼らの語り口がおかしかった。

傍聴に行けば、今日の裁判の日程と場所まで記された一覧表まで渡されるという。

ダイコンのつかみ取りがきっかけとなった殺人事件、車内での痴漢行為、エロビデオの万引き

行為等、赤裸々に他人の事件の詳細が公に語られる。

「他人の人生について、高見の見物行為はやめてもらいたい」と非難する美人女性検事に

シュンとなる南波タモツ。

「私たち傍聴者がいなければ、裁判に緊張感が生まれない」と反論する傍聴歴10年のマニア。

どれも一理ある。

「逆転無罪は何年に一度あるかどうか。ほぼ99%は有罪が確定する」など、裁判制度を知る

上でも参考になる映画である。
A Day In The Life