劇場にて鑑賞

解説
今まで何度も映像化・映画化されてきた筒井康隆原作のSF短編小説
「時をかける少女」を新たな視点で映画化した上質の青春映画。
母の代わりに1970年代にタイム・リープした娘の切ない体験を丁寧に
描写する。
ヒロインを演じるのは、アニメーション版『時をかける少女』でも主人公の
声を担当した仲里依紗。
その相手役の純朴な青年を『ROOKIES -卒業-』の中尾明慶が演じている。
今も昔も変わらない人を思う気持ちにじんわりと胸が熱くなる。

あらすじ
母娘二人暮らしのあかり(仲里依紗)は、母の和子(安田成美)が薬学者として
研究を続けている大学に見事合格する。
そんな折り、突然母が交通事故に遭い、意識不明の昏睡状態に陥ってしまう。
あかりが病院を訪ねると、一瞬意識を取り戻した母は、1972年に戻ってある人
との約束を果たすのだとうわ言のように繰り返すばかりで………。

以下ネタバレあり
A Day In The Life

「1972年4月の土曜日、深町一夫に会うため、中学の理科実験室に行かねば」と

一瞬意識を取り戻した母がうわごとのように言うその想いを代わりに、娘あかりが

タイム・リープすることになった。

この展開がこれまでの時かけとは違う展開になっている。

しかしタイム・リープしたのは1974年2月の大学の理科実験室であった。
A Day In The Life


そこで出会った溝呂木亮太の下宿にしばらく居候しながら深町一夫探しを

することになる。

映画監督志望の亮太、そして和子の将来の伴侶となるカメラマン志望の

長谷川政道との出会い。

亮太とあかりの間にほのかな恋が芽生えようとした矢先に、亮太の父が

倒れるという知らせがあった。

急きょ、能代行きの深夜バスに乗ることになった。

そのバスは崖から転落し、乗客全員が死亡する運命にあったことに気づくあかり。

亮太がバスに乗るのを阻止しようと走り出すあかり。

あかりは亮太を阻止することができるのか?

また深町一夫に出会うことができ、母との約束が果たせるのか?

時かけは、永遠の青春映画。

原田知世の尾道シリーズもよかったが、これもお勧めします。