公開初日にて観賞
解説
誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇と、その後の二人の運命を描いた、角田光代
原作のベストセラー小説を映画化したヒューマン・サスペンス。
監督は、『孤高のメス』など社会派エンターテインメント作品で定評のある成島出。
誘拐された少女の大学生時代を井上真央が演じ、愛人の娘を誘拐する女性に永作博美
がふんするほか、小池栄子や森口瑤子、田中哲司など実力派俳優が勢ぞろいする。
あらすじ
生まれてすぐに誘拐され、犯人の女によって4歳になるまで育てられた秋山恵理菜。
両親のもとには戻ったものの、もはや普通の家庭を築くことは出来なくなっていた。
やがて21歳となった彼女は、妻子ある男の子供を身ごもってしまう。
恵理菜はやがて、封印していた記憶と向き合うべく逃亡生活を辿る旅に出る──。
会社の上司との不倫で妊娠し、中絶手術の後遺症で二度と子供を産めない体となった
OL、野々宮希和子。
相手の男はいずれ妻と別れると言いながら、その妻はいつの間にか子供を産んでいた。
自らにケリをつけるべく、赤ん坊の顔を一目見ようと夫婦の留守宅に忍び込んだ希和子。
ふと我に返ると、赤ん坊を抱えたまま家から飛び出していた。
赤ん坊を薫と名づけた希和子は、そのまま逃亡生活の中で薫を育てていくことに。
一時身を寄せた奇妙な集団生活施設“エンジェルホーム”にも危険が迫り、追いつめられた
末に流れ着いた小豆島で束の間の安寧を手に入れた希和子と薫だったが…。
冒頭の法廷場面の容疑者 被疑者 野々宮希和子、被害者秋山恵津子の証言から始まる
この映画。
暗いトーンが逆にこの映画にすごみを与えた。
野々宮希和子、演じるのは永作博美。最近では「酔いがさめたらうちに帰ろう」に出ている。
そして成人した秋山恵理菜、NHKの朝ドラ「おひさま」の陽子役でお茶の間のヒロイン
になっている井上真央。映画では朝の顔とは真逆のシリアスタッチの表情だった。
4歳まで野々宮希和子に育てられた恵理菜は、その時の母性が強烈に印象に残っていて、
実母に引き渡された後も、母親との間には愛情を感じることができない大人になっていた。
森口瑤子演じる実母は、自分になつかない恵理菜の前でヒステリックに泣き叫ぶ日々が続いて
いた。その度に子役の子が「ごめんなさい、ごめんなさい」と何度も泣きながら謝るシーン
に言葉が出ない。
秋山恵理菜の子ども時代と今の時代が交互に描かれ、子役の子と永作博美が小豆島で過ごす
日々が美しく、愛情に満ちて描かれていた。
ラストのフェリー乗り場での別れのシーンは、涙なくしては観られない力作。
邦画の前半を代表する一本になりそうだ。
解説
誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇と、その後の二人の運命を描いた、角田光代
原作のベストセラー小説を映画化したヒューマン・サスペンス。
監督は、『孤高のメス』など社会派エンターテインメント作品で定評のある成島出。
誘拐された少女の大学生時代を井上真央が演じ、愛人の娘を誘拐する女性に永作博美
がふんするほか、小池栄子や森口瑤子、田中哲司など実力派俳優が勢ぞろいする。
あらすじ
生まれてすぐに誘拐され、犯人の女によって4歳になるまで育てられた秋山恵理菜。
両親のもとには戻ったものの、もはや普通の家庭を築くことは出来なくなっていた。
やがて21歳となった彼女は、妻子ある男の子供を身ごもってしまう。
恵理菜はやがて、封印していた記憶と向き合うべく逃亡生活を辿る旅に出る──。
会社の上司との不倫で妊娠し、中絶手術の後遺症で二度と子供を産めない体となった
OL、野々宮希和子。
相手の男はいずれ妻と別れると言いながら、その妻はいつの間にか子供を産んでいた。
自らにケリをつけるべく、赤ん坊の顔を一目見ようと夫婦の留守宅に忍び込んだ希和子。
ふと我に返ると、赤ん坊を抱えたまま家から飛び出していた。
赤ん坊を薫と名づけた希和子は、そのまま逃亡生活の中で薫を育てていくことに。
一時身を寄せた奇妙な集団生活施設“エンジェルホーム”にも危険が迫り、追いつめられた
末に流れ着いた小豆島で束の間の安寧を手に入れた希和子と薫だったが…。
冒頭の法廷場面の容疑者 被疑者 野々宮希和子、被害者秋山恵津子の証言から始まる
この映画。
暗いトーンが逆にこの映画にすごみを与えた。
野々宮希和子、演じるのは永作博美。最近では「酔いがさめたらうちに帰ろう」に出ている。
そして成人した秋山恵理菜、NHKの朝ドラ「おひさま」の陽子役でお茶の間のヒロイン
になっている井上真央。映画では朝の顔とは真逆のシリアスタッチの表情だった。
4歳まで野々宮希和子に育てられた恵理菜は、その時の母性が強烈に印象に残っていて、
実母に引き渡された後も、母親との間には愛情を感じることができない大人になっていた。
森口瑤子演じる実母は、自分になつかない恵理菜の前でヒステリックに泣き叫ぶ日々が続いて
いた。その度に子役の子が「ごめんなさい、ごめんなさい」と何度も泣きながら謝るシーン
に言葉が出ない。
秋山恵理菜の子ども時代と今の時代が交互に描かれ、子役の子と永作博美が小豆島で過ごす
日々が美しく、愛情に満ちて描かれていた。
ラストのフェリー乗り場での別れのシーンは、涙なくしては観られない力作。
邦画の前半を代表する一本になりそうだ。

