死産から1年半後の出産の話題です。

 
 
 
ヒヨコ
 
 
 
 
秋晴れの予定帝王切開の日、
 
担当医の先生とベテラン先生、麻酔科の先生、ほか優しいスタッフさんのもと
 
半身麻酔の帝王切開にて
 
天使の妹が生まれました!
 
 


手術台の上で麻酔や輸血用のルートなどたくさん注射を受けたのち、壁の大きなモニターで私の心電図が心音を刻むなか、顔の前に立てられたタオルの抜こうで手術が始まりました。
 
麻酔の効き具合の確認などをしているときは時間がゆっくり進んでいましたが、いつもの優しい担当の先生が手術の帽子とマスクをつけて、
「はじめます」
とにっこりと声を掛けてくれてからは、あっという間でした。

「頭でます、肩が出ました」
と助産師さんの声がかかり、全身が出る前に赤ちゃんは
にゃぁ!!!
と泣き、そのあと大声で
にゃー!
にゃぁぁあ!
と泣きながら手足をジタバタさせて新生児チェックに運ばれていきました。
そのあとは心音でなく赤ちゃんの泣き慣れない泣き声が響いていました。
 
助産師さんが明るい声で「女子でーす!」
先生たちが「めちゃめちゃ元気ですねキョロキョロ
と言い合い、和やかな雰囲気のまま傷を縫ってくれました。
赤ちゃんは私のすぐそばに連れてきてもらって、しかめっつらで一生懸命泣いている子を見て安心しました。
とにかく安堵。
「良かった、大丈夫だよ」
と赤ちゃんに声をかけました。
 
持病持ちの私のお腹で38週頑張ってくれた赤ちゃん、ありがとう。
 
 
プクプク丸い手足。体重も想定より大きく3000g越えでした。
私の出血量は先生の想定の範囲内で、手術後半にとりあえず自己血を1つ使いました。手術の始末をしている時にn風邪をひいたときのような頭痛がしたので伝えると、麻酔科の先生が痛み止めの点滴をスタートしてくれました。
 
お腹の上で地震が起きているような振動に少し気持ち悪くなりましたが吐くほどではありませんでした。

赤ちゃんは保温器のようなケースに入り、手術室の外で待つ旦那のところへ。
その後、軽くきれいにしてもらった赤ちゃんを旦那が抱っこすると大人しく寝たそうです。
 
 
前回の、取り出した赤ちゃんが動かない、私の血が止まらなくて床が血で汚れていたという緊急帝王切開とは真逆の雰囲気だったと思います。
 
目が覚めたら、ぼんやりした視界に動かない赤ちゃん、片付けをするスタッフが泣いている、そんな手術室しか知らなかったから、今回の平和な帝王切開がいかにありがたいか...
 
 
産後の処置中に、麻酔で眠りますか?と聞かれたけど、貴重な体験を見届けたいので起きていることにして、傷の縫合を待ちました。
トラブルもなく、先生方が最終的な出血量(950mlと聞きました)など声に出して確認して手術は終わりました。

胸から下の感覚がないので、自分で歩いて来て乗った手術台から、何人かがかりでストレッチャーに乗せてもらい手術台から降りました。

私が瀕死になることも覚悟していたのですが、酸素マスクも必要なく、痛みもなく、首から上はいつも通りでした。

「おめでとうございます」
と手術室のスタッフの方々に微笑まれながら、横になったまま、産科の先生と看護師さん、家族と一緒に病棟に戻りました。
 先生も看護師さんも、待っていた家族もみんなニコニコしていました。

新生児室にいる我が子をストレッチャーの上から見たら、3週間の管理入院中もお世話になった優しい助産師さんが、元気ですよ!って赤ちゃんを持ち上げてガラス越しに見せてくれました。家族と先生と喋りながら部屋に戻れました。
 
 
前回と違い、
こうして翌日にブログが打てる回復にびっくりしています。
(両腕に点滴の太い針が入っていますが携帯で打ちはじめ、翌日右手の点滴が抜けたので加筆しています)
先生いわく早剥の緊急帝王切開とふつうの予定帝王切開では、血液の止まりやすさと麻酔方法が違うので、回復のスピードが違うそうです。
 
半身麻酔が切れて点滴の痛み止めだけなので、今お腹がジンジン痛いですが、
子が生きてるという精神的なもののためか前回より痛くないような気がします。
術後、看護師さんたちがお腹を押して子宮収縮マッサージして悪露を出してくれて、それを麻酔が効いているうちにやってくれたので良かったです。
 
手術翌朝には、切腹のような痛みでしたが立ち上がり、新生児室まで歩行しました。
心配だった血栓は大丈夫そうです。
 
 
ちなみに妹は、天国のお兄ちゃんにそっくりです。
 
 
長男の誕生死、不育症の治療をしながらの妊娠と、ご心配をいただきながらブログを読んでくださった方々 本当にありがとうございました。
 
 
不育症のことや天使のお兄ちゃんにまつわることを、また投稿すると思いますが、取り急ぎ帝王切開レポでした。