死産してから3ヶ月ほど経った頃、しばらく会っていない友人から「近くに来ているから会おうよ」と連絡がありました。
その頃の私は、会う友人を選んでいて、妊娠報告と死産の報告をしていない友人に会うのは少し戸惑ったけれど、大学に入る前から一緒に勉強していた友達ということもあって、せっかく会えるなら、とその日に会えることになりました
「ちょっと事情があって早く歩けなくてごめんね。」
と言うので、妊娠してるのかな?と思いましたが、タイトルの通り、実は友達は、病気になってしまっていて、手術をして安静期間が終わったばかりだと話し始めました。
匿名で書いているブログの、匿名の友人なので、私が彼女に励まされた話として、記録させてもらいたいと思います。
3年前から、要経過観察だったものが、今年に入って突然にガンと宣告されてしまったそうでした。
私の家族も同じ病気をしているので、友人の闘病がいかに大変か少しは分かります。
しかも、友人には婚約者がいて、近いうちに子供も欲しかったので、治療開始とともに、受精卵の凍結など、婦人科にも何度も通う日々とのこと。
「まず5年で病気を治して、そのあとに受精卵が着床してくれるといいな!」
と手術が終わって体調が安定しない時期なのに明るく話してくれて、私が次の妊娠を不安に思ってることなんて、申し訳ないような気持ちになってきました。
少なくとも、私は5年待たなくていいし、自分の命を脅かす病ではないのです。
「あなたほどじゃないけど、私の人生の中では大変だったことが最近あってね...」
と、死産となった帝王切開の話を聞いてもらいました。
そしたら、
「いや、それは相当大変なことだよ!」
と親身に聞いてくれて、話の内容と似つかわしくないお洒落なバーみたいなカフェで
「手術跡って、あの和紙みたいなテープ貼ってる!?」
「手術の承諾書って、怖いよね〜!死の可能性のことがいっぱい書いてあって、私は生き残れるのか?って思うよね」
と、手術のときの話などで無邪気に盛り上がってくれたのでした。
まだ自分が少し不安定な時期に、この友人に会えて、
(友達が、とっても怖いと思うけど頑張ってる。
私も、出産に対して死の不安もあるけれど、妊娠できる今の状況をありがたいと思って、前に進まないといけない。)
そんなふうに思いました。
それから、見た目は健康そうで結婚間際で、定職もあって幸せそうな女性が、実は大きな病気を抱えていることもあるんだな...と、以前より外見だけで人を羨ましく思わないようになりました。
私と喋った時間、友達の精神的な重荷がすこーしだけでも軽くなっていたらいいです。
5年後、完治してくれますように。