まだ、子宮を休ませる期間中ですが、先月、徒歩圏の婦人科クリニックに初めて行ってみました!
というのも、出産(死産)した総合病院の婦人科は、なんと初診が2ヶ月待ちなので、近所でいずれ妊娠判定を受けるためにも、予約なしで受診できるクリニックを探していたのです。
実家に住んでいた頃、がん検診などでよく行っていた総合病院で産科部長をされていた先生が、私が住んでいるところの近くで開業されているという噂を聞いて、調べたら発見。10年前くらいにお目にかかったことのある先生で、周産期センター勤務経験もあり、産科医歴40年のおじいちゃん先生です。
妊娠してから駆け込むより、今のうちに訪ねて、近くでどの周産期センターが良いのかを聞いたり、死産のことも長年の経験で何か聞けるかなと思い、亡くなった息子の母子手帳を持って行きました。
紹介状ないなら分からないよ!と冷たくされたらどうしようと不安に思いつつ、初診の問診票に「前回の妊娠時に死産となってしまって次の妊娠に不安があり相談したい」というような内容を記入して待ちました。
そして、看護師さんに呼ばれて、妊娠時の資料を見せながら一部始終を伝えると「そっかそっか。輸血もして大変だったね、普通はしないからね。うんうん、30週じゃ赤ちゃんは肺が膨らまないからNICUのある病院に行くために救急車を待ったんだね」と、ベテラン看護師(たぶん助産師さん)が機敏に丁寧に経過を確認してくださいました。
この方がいるなら、次妊娠したときも相談に来れそうだと安心しました
そして恐る恐る入った診察室にて、
相変わらずどっしりした雰囲気の先生は、
「調子は?
少しは落ち着いたの?
思い出すのも辛いよね。」
と、想像に反して優しいトーンで話し始めてくれました。
私が何か言う前に、
「なるべく早く!次の妊娠にチャレンジしたいね。
帝王切開だから、子供は、あと2人だな」
から始まり、先生の経験を話してくれました。
「40年こういう仕事をしてきて数例あるんですよ、
たった今まで元気だったのに突然おなかのなかで亡くなったり、あるいは、まったく問題なく生まれてきたのに全く一声も産声を上げないまま亡くなっちゃう子がね…。
で、わからないんですよ。
とにかく原因がわからない。
医者にとっても痛恨で。」
私の子は、平均より大きいくらいで育っていたことから赤ちゃん自身には何の異常もなかったと考えられ、突然何かが起きたとすると、常位胎盤早期剥離が一番考えられるが、私がお腹が痛くなかったことから、早剥ではなくて、へその緒に突然何か起きた可能性が高いという話でした。巻きついたか、はさみこんだか。
「へその緒、3分間しまると徐脈。
最短6分間で亡くなっちゃう。
でも、出産した時に巻きついていたのが抜けちゃうと、原因が分からない。
なにが起きちゃったんだろうねぇ...。」
(でも、うちの子は徐脈から4時間以上生きていたのが分かっているので、この部分は未消化です。)
「原因が不明だったら次も繰り返すことはないっていうのはありますよね」
と本や不育症のサイトで読んだことを言うと、
「そういうことです!
今回は、青信号で横断歩道渡ってたのにどっかから何か飛んできて当たっちゃったみたいなことで、二度と繰り返すことは極めてまれ。
逆にこんな思いしたらあとはもう一生ないだろうと思っていい。」
青信号の横断歩道をきちんと渡っている、息子を想像して少し悲しくなりました。
先生は、子宮収縮が悪く大量出血した理由を、まだ臨月になっておらず子宮が収縮の準備が出来ていなかったためではないかと。
これは、出産した病院で聞けていなかったことで、そういうこともあるんだな...と思いました。
また私が入院していた産科の対応の早さを褒め、できれば同じ病院だと丁寧に見てくれると思うけど、NICUがある周産期センターが良いなら、散歩のついでに行って通院のしやすさを確かめてみたら、と。
でも、先生は
「まあ、ちゃんと37週で元気な子を産むというイメージを膨らませてください。
こんなことが2回も3回も起こってたまるもんですか。こんな辛いことが。」
と、ポジティブなメッセージをくださいました。
(先生の良い話、次回に続きます。)