妊娠経過の話です。

 

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旦那さんの転勤の直後、落ち着いた途端の妊娠発覚。

ちょうど引越しのため仕事を減らして実家に寝泊まりしていた頃につわりはピークを迎え、実母におどされていた点滴と入院は必要なく、迎えられた安定期。生まれる前から、お腹の赤ちゃんは空気を読みすぎているほどでした。

 

妊娠前から婦人科健診や抗体のチェックをしていたのもあって、妊婦さんの体調管理にきびしいと評判(?)の総合病院で、妊娠経過は順調でした。

 

私は出産後に亡くなってしまった知人がいたので、出産が不安で、保育園の空きがない状況での子育ても不安で、だから心配を掛けない子が来てくれたんじゃないかと思うほどの安定感。

 

念のため沢山のことに気をつけて初産婦らしく過ごしていました。葉酸を摂取し、副流煙とナマモノ・土(トキソプラズマ対策で)を避け続け、早産予防に歯科にも行きました。栄養指導を受けてからは、食べたものを毎日記録して、豆腐やおからを使った低カロリーおやつを手作りし、増え気味だった体重も妊娠後期には適正に。赤ちゃんの推定体重は成長曲線の平均を行ってくれていました。

 

仕事に関しては、勤めている妊婦さんは本当にすごいと思いながら、私は家で仕事をしていたので、疲れたらいつでも横になれる環境で楽させてもらいました。好きな仕事ができるのは精神安定にもよく、家でやることがあるので不要不急の遠出を控えるのにも繋がりました。

 

母親学級もほぼ通い終わり、30週になったので、お腹が大きくなるのに備えて、旦那さんとベビー用品もほとんど揃えました。早産してもNICUの補助があれば生きられる可能性が高い週数になったのも、大きな安心材料でした。

 

子供好きな旦那さんが、お腹に向かって検討中の名前で話しかけてくれるのは幸せな時間でした。

 

 

後期の健診で、子宮頸管が短くなってきていることを指摘され、それまで運動のために歩いていたのをやめ、2週間は軽めの自宅安静をしていました。

 

次は切迫早産で入院か...と焦りましたが、こまめに横になって、赤ちゃんの胎動を感じたり話しかけて、穏やかな日々を過ごしました。

 

 

そして、入院かそれとも安静解除か?と思いながら、仕事を休んでくれた旦那さんと車で病院へ向かった妊婦健診の日。それが、本当にどういうわけか、おなかで息子が生きていた最後の日です。

 

途中、すき家で食べた、サラダの山盛りと牛丼(小)。それが私が息子に送った最後のごはんになってしまいました。