![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240506/08/mokku-0514/6d/b5/j/o0763108015435048887.jpg?caw=800)
扇町ミュージアムキューブ
劇団TheTimelessLetter第12回公演
「見果てぬ夢」
を観賞。
洋風の建物に挟まれた中央に噴水のある空間、空には大きくてキレイな月が
この場所で全てが始まり終わります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240506/08/mokku-0514/ef/41/j/o1080080915435048892.jpg?caw=800)
ここはとある病院の中庭。
先生、看護師、患者、お見舞いに来る人、謎のおばあちゃん!?
其々に思い、考え、夢があり、時間が過ぎていく。
彼の思い・・・考え・・・夢とは・・・
拝見したのはこちらのAcastの舞台。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240506/16/mokku-0514/70/3a/j/o0810108015435235728.jpg?caw=800)
まず一番良かったのは「間」、対話であったり登場であったり、タメルところはタメ、早口である部分は聴き取りやすい速さで速く、とにかく気持ち良く最後まで観ることができた。
誇張する舞台での表現は、実際の世界とはもちろん違うのですが、魅せるための表現としての間が心地良かった。
そのおかげでストーリーもしっかりと理解出来たように思われる。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240506/16/mokku-0514/8a/30/j/o1080081015435235737.jpg?caw=800)
この劇団で恒例らしい前説とジャンケン大会。ここまでは写真撮影はOKということで、パシャリ。
ここからはネタバレもかなりあり、良い作品だったので再演もあり得ると思うのでそれを期待される方はご注意下さい。
個性豊かな面々が入院している病院の中庭。
大部屋などでは独りになる事が難しく自分のためにこの中庭に患者達は集まってくる。
多くのホテルを経営するエロい社長郷田忠士(吉持寿司)。もちろんそのテのホテルです。
一代で築き上げたため超がつくほどの傲慢社長。
その娘郷田香織(くめはるか)。
専務である香織も社長に負けず劣らずの強引な性格。
画家の杉洋平(平田芳幸)。看護師さんに惚れてはフラレ、惚れてはフラレの日々を過ごす。
若手俳優の飯尾浩(尾澤ショータロー)
盲腸で入院も腹膜炎を併発。あと3週間後に迫る舞台のため練習に明け暮れる。
癌であることを知らされ手術したとしても半年くらいの余命であることを知らされる西岡健(三浦求)。
謎の老人(名和康子)。
この面々に、気が弱い医師の進藤正孝(中聡一朗)と看護師長武登志子(水野桜花)、看護師江尻千夏(モモ)と、梅野希(陶山琴笑)。
ユニークな郷田、杉この2人と頼りない医師の進藤、
礼の仕方などまるで「約束のネバーランド」の北川景子を彷彿とさせるような凛々しさを持ちながら、進藤を真の医師となるように指導する強さ、飯尾の舞台の練習のための練習相手など(早口言葉とも思えるような名前をスラスラ)多才な看護師長、
そして無表情である江尻と妙な(どの地なのか?正しいのか?どうかも私には分からない)方言で話す梅野の看護師。
社長の看護師たちへのエロっぽい行為や画家と看護師たちへの態度。
ここまでの舞台の序盤は西岡以外は、完全にコメディであると思ってました。
が、
それは完全に裏切られ
中盤から後半にかけては、「X」でもポストしたように
波が浜辺に打ち寄せるように次から次へと
「えっ!?」と思わせるような展開であり、涙が込み上げて来るような展開が途切れることなく迫りくるストーリーとなっていました。
西岡が身重(妊娠3ヶ月)の妻の京子(鈴木ゆかこ)に、癌であることを打ち明けるシーン
自分の子供の姿を見ることが出来ないと画家の杉に絵を描いてもらうシーン。
癌であることを分かっていても、迷い・悩み、そんな中から強く生きることを老人を通じて導き出す妻。
俳優の飯尾が、自分の代役が決まったことを知り、友人の園田雄一(ウラノス)や彼女の羽生田美貴(°RUM)の前で荒れ狂う場面。
(※美貴、本当に吹っ飛んでた(迫真))
幼い頃には、ファッションホテル(ラブホテル?)ということでイジメられていた娘が、自分の跡を継いでくれることに感謝しているなどの思いと
自分の症状が悪化したことでの希望を失う。
気弱だった医師の進藤が、心の中から本当の自分の言葉で「生きること」を訴える場面。
などなどジ~ンとくるシーンが。
前半がコミカルであったがゆえにこの展開がより胸に刺さる。
さらに
悲しいエンディングではなく、
全てが
「希望」
の光が感じられることでさらにジ~ンとなってしまいました。
ここからは想像ですが、噴水の跡地で老人が育てようとしていたマーガレット。
最後には満開の花が
マーガレットの花言葉は
「真実の愛」
医師•看護師が患者に対しての愛
夫婦愛
親子愛
友達•恋人への愛
全てがこの「真実の愛」をテーマとして画かれていたように思います。
まだまだこれから彼たちや彼女たちには辛い未来があるのかも知れません。でも「希望」があるかぎり
きっと強く生きていくそんな展開が待っているんじゃないでしょうか。
見応えのあるイイ舞台でした。