まず1作品目
彗星マジック22景
「ポストグラフ」
        「ポストグラフ」作・演出は勝山修平さん
あらすじ
1888年、フランスのアルル地方。ナポレオン3世が捕虜となり!フランス第二帝政が崩壊!フランス第三共和党が成立した時代。
ゴッホが画家の共同生活場所・創作拠点として作った「黄色い家」に集った
ゴーギャン、スーラ、シニャクらは、喧嘩を繰り返しながらも互いを高めあい、親交を育んでいた。

そこに、主人を喪ったメイドであり、この土地と同じ名を持つ女アルルが「黄色い家」の戸を叩く。
「知られてはいけないが残さなければいけない」絵を描くために。
各々が自らの想いを乗せて筆を走らせる中、変化していく想いと時代と環境に翻弄され続ける画家たちに訪れる、ささやかな真実と現実。
印象派の画家たちの親交と離別を縦糸に、ナポレオンの亡き後のフランス史のうねりを横糸に、芸術を追い求め不器用に生きた画家たちの蜜と毒を描いた虚実綯い交ぜの物語。

人も歴史も風景も。光も心も生も死も。
その全てをcanvasの上にのせた画家たちの物語。
フッさん(フィンセント・ファン・ゴッホ)役
立花裕介さん



本作品の主人公アルル役の
米山真理さん

ポーさん(ポール・ゴーギャン)役の
上杉逸平さん


ジョー(ジョルジュ・スーラ)役の
野倉良太さん


アンちゃん(アンリ・マティス)役の
池山ユラリさん


画家では、ここに写真はありませんが、ジュニア(ポール・シャニャック)役の鈴木太海さんが出演。


主人公アルルと共にお嬢(中嶋久美子さん)と呼ばれる女性に仕えるメイド・メルル役の
福田恵さん(大阪公演)(*沖縄・福岡・札幌公演では変わります)



舞台にあるのは背もたれが高くなっているようなパイプの椅子のようなものだけ。
キャンパスに見立てて使うことは想像出来ると思いますが

そこで、絵そのものまで、彼らが表現するのには驚きました「こんなやり方があるんや!」って。

油絵・写真にも少しは興味がありましたが、彼らの絵はこういう技法で、そしてその技法にはこんな理由があった。というような、そんななるほどという知識も増やすことが出来ました。
こんな知識は常識なのかな?


Twitterては呟かせて頂きましたが、
フランスの歴史や印象派の画家…、世界史や印象派の画家…

???

高校教師として社会科も教えていたはずなのに…、美術も少しはかじったハズなのに
難しくて「ハテナ?」って思うことが多かった。
今、こうやって書いている時点で「ああ、そういうことだったんか!」なんて解ってきた部分さえあります。遅っ!

でも、それぞれの画家たちが、絵の中で想いを伝えるためにどんなにモガキ苦しみやって来たのか、
そして表現するためにどんな風に取り組んできたのか
というような表現するための熱意が、ストーリーでも演者さんの演技からも伝わりました。凄いです。

ダンス・お芝居・写真・習字などもそうなのかな
そんな表現を伝える事をやられている方やこれからやりたいと思っている人に是非とも観て欲しい!そんな感情が私の中に生まれました。

行き詰まっている人は観て欲しい!そんな作品です。

大阪での公演は24日で終わりましたが、
このあと沖縄(1月19日・20日)・福岡(2月16日・17日)・札幌(3月23日・24日)とやります。



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ジュニアさんは元々は建築家。構図などについては凄く知識のある人だったようです。
だからまとまった絵を描くことが出来る。
小学生や中学生の頃、習字や美術の時間には「手慣れてる」や「まとまっている」という評価をよくいただきました。
でも、その「字」や「絵」にはそこそこ上手ではあっても、自分で見ても勢いは無くて、元気良ささえもなかった。
性格もそんな感じだった。
字とか絵とかは、それに気づき多少は直せたけど、性格はやっぱり変われなかった。
こんなことをふと観賞中に思い出しました。
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