7月いっぱいで閉館してしまうシアターカフェNyan。

SKYプロジェクト  シアターカフェNyanラストweek
「さようならの日」
 
あらすじ
そこは暗く閉ざされたとあるカフェ。
どこかで見覚えのある場所。…気のせい?
突然の雨で雨宿りのために迷い込んだ1人の男。

中から次々と出てくる陽気な者たち、不二子・ルパン・次元・五ェ門・月野うさぎ(セーラームーン)などの面々。


ここは一体…。
閉じ込められた理由、そこに住む者たち、見覚えのえるカフェ…すべてが判明した時、別れの時間が訪れる。

歌って踊って笑って、最後には涙…


キャスト
卯津羅亜希(モトキ)
細野江美(もも)
岡田由紀(妹)
西原希蓉美(お姉さん)
ハシグチメグミ(不二子)
杉野叶依(月野ウサギ)
空山知永(アリス)
さとうれいな(五ェ門)
田中美咲(ルパン)
松尾舞(次元)


田中美咲さん、もちろんルパンです。本番ではモミアゲも書き込んでの熱の入れようでした。
で、
消すのを忘れて、電車に乗る(笑)



細野江美さん、今回演じる「もも」だけでなく、彼女の役、ダンスには毎回何かしら凄み(?)を感じます。


岡田由紀さん、彼女の優しさがこの舞台の骨となり展開していっていました。
 綺麗な方です。


モックはこのお店には2度目。

ひとつでもこのような披露していただける場所がなくなることは残念でなりません。
昨夜(舞台観賞の日)も、この舞台の内容(脚本や演出)や劇団の話しなど多くのことについて
息子(一応小説家)と深夜まで話をしていました。

先日、初めて息子とふたりで舞台を観に行きました。
関西で活動の俳優さんたち、小さな舞台。
でも、息子は自分が思っていた以上のクオリティの高さに驚いたようです。

本(小説)や舞台はもっともっと一度でも沢山の方に観てもらえれば、きっと好きになってくれる方は増えるはずなんです。だから、そのための何かしらをしなければいけないんだ。
と強く言ってました。


と、ここまでは観賞した翌日には書き上げていたのですが、ネタバレしちゃうとマズイかなと思い更新は控えておりました。


ここからは再演があるかもなので、知りたくない方は見ないでください。


5年前、このカフェを経営していた夏子(ごめんなさい正確な名前忘れちゃいました。妹さんです)は、不幸な事故で亡くなってしまいます。
彼女のお店の裏には野良ネコちゃんたちが集まり、彼女はそのネコちゃんたちのお世話をしていました。
母親のネコには不二子、子供たちにはルパン・次元・五ェ門などの名前をつけて…。

その中の1匹の名前が「もも」
彼女だけは優しい青年に拾ってもらい幸せな生活をおくり始めます。
やがて… 

ネコは可愛がってもらったご主人には自分の「死」を見せないと言われています。
彼女も自分の寿命をさとった時、何も言うことなく彼の元を離れていきます。

そして、想い出のこのカフェで息をひきとりました。

でも「さようなら」の言葉と「ありがとう」の言葉は伝えたかった。その気持ちだけはどうしても伝えたかった。

世話をしてくれていた妹が亡くなり、母ネコがそして子ネコちゃんたちも。

このカフェは姉が今まで、必死で守ってくれていました。
が、取り壊しの期限が間もなく…。

こんな話しなんです。


映像(テレビや映画)では、こんな話しは成り立ちません。ルパンやうさぎの格好をした人がが出てきた瞬間にネコの幽霊じゃなくなっちゃいますから。 
本や舞台だからこそ成り立つ話しなんです。

そして、そのひとりひとり(あえて1匹とは言いません)が、その登場者に気持ちを込めて演じている。
「もも」ちゃんは、人見知り(?)というか自分を出すことが苦手なんだ、でも「さようなら」と「ありがとう」は伝えたい。ライブだとそんな格闘も心に直接伝わってくるんです。


時代劇的なものが好きだとか、ミュージカルが好きだとか、舞台といったらやっぱり文学的なモノやろ!など、いろいろな方がいると思います。
私は苦手ですが(笑)

きっと、観たことのないあなたでも好きになれる舞台はあると思います。
1度でもそんな舞台を観てください。そして感じてください。




空組の舞台は、ハートウォーミングなお話しが多く
しかも笑いもきっちりと入っています。
前半は仮装集団にダンスと笑い中心のハイテンションな感じで堅苦しさなど全くなく、「なんじゃ今日の内容は!」というような感じなのですが、
話しが進み、謎が解けてくると一転引き込まれるようなお芝居に…。
そして、細野さん、岡田さんの涙の演技。これは見ている方もそんな感情になってしまいます。
もう完全にやられました。

解りやすい内容もとても好きです。
脚本・演出が凄いのでしょうか、それともモックの好みに合ってるんですかね。

楽しい90分の時間をありがとうございました。
もうすでに次の公演を楽しみにしている状態です。