TEAM Kasai プロデュース公演vol.7




星の降る夜に
6月29日~7月1日 全6回公演。の6月30日(土)のお昼13時からの部を観賞。
あらすじ
大阪の私立高校・星ノ丘学園。昼間は関西屈指の進学校として有名だが、夜は「大阪の吹き溜まり」と言われるほど、どうしようもない大人たち、ホストにホステス、気の荒い大工、親の年金でアイドルを追いかけるヲタク、アイドル、ノーパン喫茶の経営者などの生徒が集まる夜間部を抱えている。
そんな夜間部に新任教師がやって来る。
どこからどう見てもヤクザな風貌。しかもやる気ゼロ。
実はこの男、理事長の肝いりで存続している夜間部を取り壊すために、息子の副理事長が送り込んだ刺客だった。
いや、…のハズだった。
組の金を奪い逃亡を図っていたヤクザの高倉健治とタマ子(オカマ)。
しかし、タマ子は逃げ切れず捕まってしまう。
後ろ髪を引かれながら金を持って逃げていた高倉に、一人の女性教師(百合)が声をかける。
「今日から夜間クラスを受け持ってくださる野比先生ですよね、こちらにどうぞ!」
そして、
その日、大阪の私立高校・星ノ丘学園、夜間クラスには、新任教師の野比信夫として迎えられた高倉がいた。
(パンフレットに書かれていたのを元に書いています)
先生というのは、「先に生まれた人」じゃないんです。「先に生きている人」なんです。
先に生きて知った大切な事や知識などを伝えるのが先生なんです。
ここに登場するヤクザ高倉は、学力はもちろんありません。ですが、立派な先生なんです。
学校の先生やお医者さん、代議士の人、そんな人が「先生」ではないんですよね?
そして「教師」という職業はやっぱり良いよなぁ…
元高校教師の私にとっては、そんなことを再確認させてくれるような舞台でした。
文化祭が近づく中、このクラスの選ばれた人だけがダンスを披露することに。
進学校の優等生としては、そんなことに時間をとられたくない!
「少しでも、勉強に時間を使いたい」そんな気持ちだったのかな?
ずっと怪訝な表情だった女子高生。
なっちこと岩間夏美ちゃん

声のトーンや間などは、まだまだ勉強かな?なんて偉そうに素人の私は思いますが
文化祭で披露した「ダンシングヒーロー」のバブリーダンスは良かったわー!(笑)
しっかりと勉強して、大阪で凱旋の公演を楽しみにしてますね。
ちゃんと連絡してくるように!!(笑)
個人的には一人一人の個性的なタレントのぶつかり合いが舞台の醍醐味だと思っています。
それをチームとして組み立てていく。
台詞があるか無いかにかかわらず
その演じている人の背景まで見せてくれれば、それはイイ演技だったと言えるんじゃないかと思います。
日々私はこれだけの事をやりました。そんな積み重ねの練習を力と自信として大きくなって行って欲しいものです。
「東京に行きます」って発表したときに、まともな挨拶も気持ちも伝えてなかったので、ここに書いておきました。
前説にも出ていました、母子家庭の、夜間部では委員長までつとめる母を持つ子どもで昼間に通う女子高生役の
荻野詩媛ちゃん
この人が本当の「野比信夫さん」
前の学校では問題を起こして退職、多額の借金も抱えているという役。この学校では、単に生徒に殴られるためだけに副理事長に雇われる。
でも、初日に遅刻し、ヤクザの高倉と入れ替わり、高倉に「クビ」と言われてしまう。
村上泰児さん

この舞台では完全にお笑い担当の役柄でした。
夜間部の問題児(?)ケンカっ早くて、授業には酒を飲んで登場する場面も。
でも、根は正義感が強くクラスメートがヤクザに暴力をふるわれた時、彼は怖れることもなく立ち向かっていく。
朴友鳩さん

大工としては棟梁にも認められるくらいの腕を持つ。だが、彼女の両親には学歴が無いからと結婚を反対されてしまう。
彼女の「だったら、そんな親ならいらない」の言葉に怒ってしまう彼。そして、その怒ってしまったことすら反省する真面目な男。
学歴をつけるために夜間に通い、出来るなら大学にも進学したいと願っている。
この役カッコええ!
夜間部に通うアイドル…、といっても地下アイドル(?)
ゆーりんこと
小田ゆりえさん

写メがない出演者さん、ご紹介出来ずにすみません。
この他、個人的には副理事長役の松井悠さん
夜間部の担任役平松沙理さん
などが、凄くひかれる演技をしていました。
進学するために勉強に力を注ぐ高校生。
社会に出て、足りないものを得るために夜間に通う生徒たち。
夜間部に通う生徒はもう一度あの頃に戻れるなら…と、考えるかも知れない。でも
昼間の進学校の生徒より、夜間に通う生徒さんたちが本当の青春の中で過ごしているんじゃないかと強く感じましたね。
たくさんの生徒の人生観に、笑って、涙し、心温まり…、そんな内容なのですが
それと同時に『愛』というのもテーマになっていたように思います。
先生と生徒というのもあるのですが、
親と子どもの愛(夜間部と進学部の母娘)、副理事長が夜間部を潰そうとしているのは亡き理事長の妻への親子愛だということも。
大工さんと彼女の愛。
副理事長と夜間部の担任教師との愛。
そして、亡き妻が愛していたこの夜間部を大切にする理事長との夫婦愛。
そんな様々な愛がこの作品の中では大事な要素となっていたと思います。
全体的には人情劇、考えさせられることやウルウル場面はとてもたくさんありました。
笑いはもう一工夫欲しかったかな。
でも、しっかりと
551の蓬来は買って帰りました(笑)
まとまりのない内容になりましたが、少しでもモックが見て、感じてしたことを解っていただければありがたいです。
舞台ってホントに面白い!!