
コノセカイハホントウニソンザイスルノカ
ナニガリアルデ ナニガリアルデナイカ
ソシテソレハダレガキメルノカ。
ジブントホカノモノノサカイメガドコニアッテ ホカノモノカラミタジブンハ
ジブンガジブントジカクスルソノスガタヲヨウシテイルノカ。
コレハ ジブンガソンザイスルリユウヤ
ホカノモノトマジワルリユウヲ
カンガエルコトジタイニイミガアルノカヲ
トウモノガタリデアル。

大阪旭区にある
「大阪市立芸術創造館」に今年はじめての舞台を観に行ってきました。
客席が約100席くらい。
暗転が終わり薄暗がりの中ステージの上が映し出された時
全員が後ろ向きで立ち、上の言葉を合唱することよりこの物語が始まりました。
再び暗転が機関車が走る音と共にあける
どうやら、ここは第二次世界大戦中の田舎にある駅のようだ。
山路浩一郎は、大きな船(戦艦)を設計するために広島の呉に集められる設計士。
この地を出て行くということは、もちろん
(命をお國のためにさしだす)覚悟をもっているということだ。
※大和型戦艦は艦艇数で勝る米英を質で凌ぐため、第三次海軍軍備補充計画の際に建艦技術の粋を集めて建造された戦艦である。当時欧米諸国はワシントン海軍軍縮条約で規定された35,000t前後の戦艦を建造していたが、これらを凌駕する46cm砲を装備した結果、基準排水量は64,000tとなり、世界最大の戦艦として建造された。「量の不足を卓越せる質で補うより道なし」という発想で開発された戦艦である(wiki)
「兄さん!」そこに現れた弟の修二と杉原美智子。
修二は家族や彼の大切な人、美智子に何も言わずに街を出ていこうとしていることを責めた。
浩一郎は「設計士といえど、いざとなれば戦わなければならない。
そんな自分のことは今のうちに忘れて欲しい」
と、彼女に告げる。
美智子は「わかりました」と…
その時!!
爆音と共に地面が大きく揺れ、3人は倒れてしまう。
ふたりの男性が何やら楽しそうに歩いてくる
三島晃と友田満夫。高校の先生。
ここは、授業後の廊下であるようだ。
ふたりはどうやらこの後、新しく出来た東京ドームに「日本ハムと近鉄バファローズ」の試合を観戦に行くようだ。
そこに女教師杉原好恵が登場。
自分は「これまでドームに行ったことがないのが恥ずかしい。どうしても行きたい」と駄々をこねはじめる。
彼女の熱意(?)に負け、2枚しかないチケットを譲る…
ここでも爆音と大きな揺れが!!
3人は弾き飛ばされるように地面に倒れ意識を失う。
高石静香、大田恵美、千葉弘子、小牧ちひろ
どうやら彼女たちはお花見をしているようだ。
その後ろで、全く存在感のない東大卒の新入社員山路靖男が正座で申し訳なさそうに座っている。
そこに遅れてやって来る中塚智也。
新しく開発されたVR(バーチャルリアリティー)のゲームの彼の企画が、この部所から初めて採用され
その会議をしていて遅れたようなのである。
これは近未来の世界であるようだ。
初めての企画採用に盛り上がるメンバーたち…
爆音が響き、地面が大きく揺れ
倒れ込み、意識が遠のいていく。
目が覚めると、そこは
地下の空間のような場所。
何処にも出口が見あたらない。
時代も過ごしていた場所も季節も違う彼ら、彼女たち。
それが、ひとつの暗闇の世界に…。
なぜ、この世界に集められたのか?
そしてこの世界はどんな世界なのか?
この世界にいたアルビ、ラスト、ブレイン、ソート
この存在は何なのか?
このようなたくさんの謎を徐々に解き明かしながらこの話しは進んでいきます。
個性すら持つ完全体のAI(人工知能)が同じ過ちを繰り返す人間を地上から排除しようとする。
あなたは今いるこの世界が、夢の世界じゃないんじゃないかなんて思ったことはありませんか?
この世界が、現実の世界だというのをどうやって説明しますか?
そして、
そんな夢さえも強制的にAIが支配出来るとすれば。
どんでん返し的なエンディング。
彼らはこの暗闇の世界から無事に帰る(?)ことが出来たのでしょうか?
推理小説と「ターミネーター」や「トータル・リコール」のようなSF映画のような内容を併せもった、ワクワクするようなお話でした。
ただ
あまりにも内容を詰め込み過ぎたのか、それともモックの頭が悪いのか
話の流れは掴むことは出来たのですが
最終的な人物同士の繋がりがあったのか、なかったのか?
伝えたいテーマがなんだったのかがボヤけてしまったように感じました。
それでは、この楽しい舞台の出演者さんたちです。

設計士山路浩一郎上田裕之さん

高校教師三島晃桜井真也さん

高校教師杉原好恵平本茜子さん

OL高石静香星あやめさん

OL大田恵美大坪知愛さん

OL千葉弘子田中美咲さん

OL中井静華さん

東大卒の社員山路靖男中山佳祐さん

できる社員中塚智也山本裕晃さん

アルビはまべゆかりさん

ソート浅田ゆりえさん
それぞれ許可をいただいて掲載しております。
楽しい舞台をありがとうございました。
一人一人の表情や呼吸すらも聴こえるような中の
小さなステージ上の目の前で実際に繰り広げられる世界。
一言も聴き逃してはいけないという緊張感もあってか
完全にその中に入ってしまいます。
舞台観賞…ほんとうにいいですよ。