「2011年新聞・テレビ消滅」佐々木俊尚著 文春新書
特に著者に共感する訳ではないのですが、
いろんな意見を知るために購入。
第一章 マスの時代は終わった
第二章 新聞の敗戦
第三章 さあ、次はテレビの番だ
第四章 プラットフォーム戦争が幕を開ける
著者によると、
2011年はアナログ波の停波による完全地デジ化と、
情報通信法の施行(放送と通信の融合)によりテレビ業界に激震が走る。
従来テレビ業界は、
コンテンツ=テレビ番組
コンテナ=テレビ
コンベヤ=電波
だったのが、
コンテンツ=テレビ番組
コンテナ=テレビ、ケータイ、ゲーム機、パソコン
コンベヤ=電波、CATV、ネット
に変化するというもの。
テレビ局は地主の立場からユーチューブなどにコンテナ部分を奪われ、
細々とコンテンツを作り続ける小作人に転落するというもの。
会社の寿命(ひとつのビジネスモデルが続く年数)は30年と言われています。
にんげんの寿命が30年以上なので、どうしても変化し続けなければ生き残れません。
生き残り策は、佐々木さんの指摘する新聞の社会的役割にヒントがある気がします。
1)1次情報を取材してくる
2)その情報の評価を行って世論を喚起する
3)調査報道によって権力を監視する
大事なのは、テレビや新聞を守ることではなく、
国民に必要な正確な情報を提供できるかどうか、
にあるんですね。