バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル(Book2) 怪物/阿泉 来堂 | mokkoの現実逃避ブログ

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出版社:KADOKAWA 
発売日:2023/10/24
文 庫:256ページ
ISBN-13:978-4041143315

先のグレゴール・キラー事件から二か月。
その功績を認められ、刑事課強行犯係特別事案対策班

(通称 『別班』)に配属された加地谷と浅羽が新たに捜査に

当たるのは、帰宅途中に殺害された女性の遺体が、まるで

きれいに清められたかのように安置された

『エンゼルケア殺人事件』。

再び道警本部捜査支援分析室の天野伶佳らとともに捜査を
進めるうちに浮かび上がってきたのは、十五年前に発生した
少女殺人事件と、死亡した少女の遺族である一人の青年の存在。

そして、数年おきに発生している女性の不審死事案だった。
伶佳の同僚であり心理分析官の御陵伽耶乃は、

プロファイリングによってその青年、青柳史也こそが

殺人犯であると睨む。
しかし加地谷は、青柳史也がプロファイリング通りの凶悪な
連続殺人犯だとはどうしても思えなかった。
次第に明らかになってくる兄妹の秘密。

そして、メアリー・シェリー作の『フランケンシュタイン』に
心を囚われる史也と、彼を慕う一人の少女。
少女の身に危険が迫るとき、二人の刑事はその手に

銃を握り……。
上巻に続き、奇妙な古書に導かれた殺人犯を二人の刑事が追う。
猟奇事件×スーパーナチュラルミステリーの後編!
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シリーズ第一弾 下巻

グレゴール・キラー事件の決着から約二カ月。
加地谷と浅羽は通称「別班」なる部署に転属になったのだが、
某TVドラマのような別の部署の更に奥の小部屋をあてがわれ
仕事の内容は過去の膨大な捜査資料の電子化。
手柄は立てたものの、危険分子扱いされた輩の左遷部署・・・

加地谷は、グレゴール・キラー事件を解決したことで
燃え尽き症候群状態となり、事件に対して本気で取り組む
意欲が湧いてこなくなった。

そんな加治谷と浅羽に出動命令が下った。
遊歩道で二十代の女性が頭部を何度も殴られ死亡。
遺体の様子は、葬儀の際に死に化粧を施し、服装を整える
「エンゼルケア」さながらだった。

それを見た、加地谷は十五年前の未解決事件を思い出す。
今回も道警本部から応援として天野伶佳が駆けつけたが、
彼女と同伴する捜査一課捜査支援分析室の心理分析官
御陵伽耶乃警部補が問題だった。

プロファイラーとしての腕は確かだが、伶佳に愛情を示す一方で
加地谷には敵愾心を剥き出しにという強烈なキャラだった。
伽耶乃のプロファイリングと加地谷の「刑事のカン」が対立。

更に、親戚に預けられている少女:茜と、その兄・佑真との間で
交わされている手紙から、よく行く古本屋で仲良くなった
「おじさん」を、佑真は危険視するが・・・

今作の、メアリー・シェリー作の『フランケンシュタイン』と
前作のフランツ・カフカ作の『変身』
二つの事件の犯人が持っていた奇妙な皮の装丁の私家本。
その見返しの下部にある同じような印章・・・
やっぱり何かあるのよね??

読書φ(..)メモメモ

ストレンジャー殺人:被害者と加害者との間に、面識関係のない
殺人事件のこと。
その日会ったばかり相手や、たまたま強盗に入った家の
主を殺害したとか、一方的に思いを寄せ、ストーカー殺人等。