大江戸妖怪かわら版(1) 異界より落ち来る者あり/香月 日輪 | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2011/11/15
文 庫:192ページ
ISBN-13:978-4062770989

三ツ目や化け狐たちが平和に暮らす、おだやかな魔都「大江戸」。
かわら版屋の少年・雀は、この町に住むたったひとりの人間だ。
面白話を求めて奔り回る雀のところに「人間を拾った」
との一報が。
おかっぱ頭の童女が、人間の住む異界から落ちてきたというのだ。
朗らかな妖怪たちの姿を鮮やかに描いた、優しい人情噺。
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シリーズ第1弾

雀、蜃気楼に永遠を見る
異界より落ち来る者あり
天空の庵にて思う
童女、異界を見聞す
桜貝の海に遊ぶ
月下に白菊咲く
風かわりて夏きたる
『大江戸妖怪かわら版(1)』用語辞典!

大江戸の町に火事を知らせる叫び声と半鐘が鳴り響く。
更に炎蛇が出た!との叫びが。
火事場を目指し、桜丸は雀を背負って屋根を飛ぶように
駆け上がり、背中では雀が紙に筆を走らせている。

かわら版屋の雀と、彼が兄のように慕う魔人の桜丸だ。
そこに水神の空火消しが抱えた袋から聖水を振りまく。

いきなり火事場の描写と、いなせなお江戸言葉。
けれど登場人物は妖怪だらけで、人間は雀ただ一人。
これは魔都・大江戸という異世界でのお話。

ある日、雀と鬼火の旦那の元に童女を拾ったと桜丸が来た。
時々、異界から人間が落っこちてくることがあるらしい。
童女・6才の小枝は、妖怪たちに怯えることなく雀たちに
案内される大江戸を楽しんだのだが・・・

テンポの良い語りと話の進み方が香月 日輪さんだぁ~と
嬉しく思いながら、一気に読み進められます。
6冊全部を大人買いしたので、楽しみますよぉ~

『大江戸妖怪かわら版(1)』用語辞典が、助かった。
いわゆる江戸言葉ってやつですね。
いなせなシャレが話の流でわかるなんとなくわかるけど
用語辞典で答え合わせができました(;^_^A

読書メモφ(・ェ・o)メモメモ

沖に住む大蛤たちが、あんまり気持ちよくて欠伸して
吐く息が蜃気楼なんだ。
 あ・・・NARUTOにも大蛤が出てたわぁ~

茜の空は刻々と東からその色を増し、狂おしい炎の色から 
椿色へと移り変わる。
そして群青の夕闇が、星を引き連れてやってきた。
一方西の空は、茜から桃色へ、そして黄金へと、
その向こうに沈み行く夕日を隠して燃える。
 この表現が好きだなぁ~

外八文字(そとはちもんじ)
 遊女が郭内を道中するときの歩き方。 
 爪先をまず内側に向け、それから外へ爪先を開いて
 歩をすすめる歩き方。江戸吉原の遊女が好んでした。

  なるほどぉ~花魁の歩き方の呼び方を初めて知りました。