発売日:2017/8/22
文 庫:272ページ
ISBN-13:978-4087456318
入社当日に会社が倒産、路頭に迷った朝倉夕霞。
公園の掲示板で国土交通省名義の【臨時職員募集】の
貼り紙を見つけ、藁にもすがる気持ちで応募するが、
そこは「地縛霊」の立ち退きを担当する部署で!?
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シリーズ第1弾。
入社当日に会社が倒産、失意のどん底で向かった公園。
広報用掲示板にあった「臨時職員募集」の手書きの紙。
応募資格は、年齢不問、資格不問、経験不問、そして
生死不問?しかも国土交通省??
背に腹は代えられぬ!ってことで電話したところ・・・
プロローグ
一章 今日から私も公務員?
ビルの屋上に佇む少女の「私を見てくれて、
ありがとうございます」という伝言を、隣の
ビルにいる男性に伝えよう。
二章 今夜もまだまだ帰れません(涙)
トンネル内で「家までのせてもらえませんか」と
車に乗ってくる地縛霊を、幽冥界へご案内しよう。
三章 橋と柱と人柱
ダム建設予定地の廃村にかかる橋を守っている
少女の霊を説得しよう。
国土交通省 国土政策局・・・幽冥推進課?
まれに憲法の適用外になっているにもかかわらずこの国の
国土を占拠し、不法に居座り続けている方々がいる。
かつては国民であった者たち- 死者と呼ばれる方たちだ。
特に施設、交通網への不法占拠率が高く、悪影響を
引き起こしやすいのが地縛霊の方たちだ。
自身では移動する事もままならない地縛霊の方々に、
ご理解ご納得いただいた上で幽冥界までご案内するのが、
幽冥推進課の仕事だ。
読んでから、そういうことでしたかぁ~っていうのが
わらわら出てくるんだけど、知らない現象も結構あったり、
こうすればいいのにって思った事が当たったり、
その手があったか!とか、一緒になって楽しめました。
全7巻。シリーズ大人買いしたので、読むぞぉ~♪
今回の読書メモφ(・ェ・o)メモメモ
売り言葉に買い言葉。相手をひたすら傷つけてやろうという
悪意に充ちている。
私は再び肩身の狭い、背負う肩の荷も、肩書すらもない
無職様へともどりました。
どんなに自分が辛かろうとも他人の幸せは妬まず、人の
不幸は喜ばない-そんな人でありたいと歯を食いしばる。
そういえば、昔、人の不幸は蜜の味と言っていた同期が
不幸のどん底に落ちたことがあったなぁ~(^◇^;)
咲いた散ったと、合格不合格の喩にされる桜の木の下に
埋まるのに相応しいのは、受験や就職に失敗した人達の
無念と怨念だ。
嘘が優しい
心の葛藤を虎がバターになりそうなほどの勢いで
ぐるぐる繰り返している
ちびくろさんぼ だ!о(ж>▽<)y ☆
運転者に注意を促す黄色い◇の看板の中、『!』だけが
大きく印刷された標識。その他の注意。
この標識の本当の意味である「地縛霊注意!」と
公に書くわけにもいかんと諭された。
運輸省だった時代に提唱した標識なのだ。
現代人の心から円山応挙(幽霊画)が忘れ去られて久しい
このご時世、幽霊なんぞどいつもこいつも
足があるのが普通だ。
道は人と国にとってなくてはならぬ交通の要だが
同時に悪い風とともに穢れを運び込むのもまた道。
毛細血管のごとき高速道路のインター付近にかの
ホテル群を誘致し、道祖神を生きた人間の男女の
営みで代用することで穢れを防ごうという呪縛的措置。