発売日:2023/4/7
文 庫:304ページ
ISBN-13:978-4408558004
目には見えないが……確かに感じる、怪異の臭い!?
訳アリなふたりが探るのは、人知を超えた「怪異の謎」。
「お困りごと、承ります。
ようこそ、怪異相談処、がらくた堂へ」
薄暗く埃っぽい古民家で営む「杠葉古物堂」、人呼んで
「がらくた堂」。
万年閑古鳥が鳴くその店の主・杠葉伊織は、
怪異の相談を受けている。
それは杠葉自身に悲しい過去をもたらした〝とある怪異〟を
探すためでもあった。
相棒は、人ならざるものの気配を感知できる遊馬悠人。
大切な人を奪われ、幸せな日常を破壊された者たちを救うべく、
彼らは立ち向かう――この世ではない不思議な世界へ。
切なくも哀しい想念の果てにある真実とは……!?
沖田 円、渾身の最新作!!
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初めましての作家さん
杠葉古物堂で怪異相談を受けてくれるという噂を聞きつけ
おっかなびっくり訪ねて来る依頼者に寄り添う二人。
神に魅入られ消えた双子の弟(片割れ)を探し続ける
古物堂店主の杠葉伊織と、人と神の間に生まれ?
怪異の気配を臭いで感知できる従業員の遊馬。
できる事とできない事をしっかりと分けて対応する
怪異奇譚です。
第一話 山彦の家
離婚して先祖が所有していた家に越してきた
母子は、玄関先に頻繁に落ちている小動物の死骸が
落ちていて、娘は悪気はないのというのだが。
第二話 少女の箱庭
姉が眠り続けて目を覚まさないと、助けを乞われ
怪異とリンクしている姉を救出する為の方法を
聞くために、撫子の元を訪れ、そして・・・
第三話 深海の目
オカルト専門誌のフリーライターである御剣から
関東を中心に起きている連続失踪事件に、
ある画家が関わっていると知り、調査を始めるが。
骨董品に関わる話だと思っていたのですが、店主の祖父が
集めた「がらくた」を古民家に並べているだけのようですが
まれに貴重品が出て来るようです。
ただ、怪異相談を受けてながら、消えた弟を探す手がかりを
つかむためには必要なのでしょう。
不思議な3つのお話でした。
今回の読書メモは・・・
一部の人間の間では、神隠しに遭った者・・・
神に寵された存在を「神の妻」と呼ぶ。