発売日 : 2015/1/31
文 庫 : 360ページ
ISBN-13 : 978-4074108213
後宮女官を解雇された猫猫は、花街に戻ってきた。
しかし、すぐに超美形の宦官・壬氏のお付として、
外廷に出仕することになる。
壬氏への嫉妬から他の官女たちにからまれ、
倉庫の小火、官僚の食中毒、腕利き職人が残した
不思議な遺言の調査など奇妙な事故や事件が多発する。
いろいろな事件が重なりあう中、それらは
ある一つのことに収束することを猫猫は知る。
そこにはある人物の思惑があった。
そしてそんな中、壬氏に付きまとう
武官・羅漢が現れる。
変人として有名なこの男は、何かにつけて
壬氏に問題を持ってくるようになる。
羅漢の本当の狙いとは一体?
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シリーズ第2弾
歴史に詳しくない人が想像しやすい中国風の
世界観の中で、後宮や遊郭を背景に、いろいろと
持ち込まれる事件を猫猫が解いていく。というお話。
前作で起こった事件のせいで、当事者のみならず
関係している親戚を含めた者達が解雇された。
言葉の足りない猫猫と、それを真に受けた壬氏だが
ふたたび派手に出戻った猫猫の就任先は外廷の下女。
見事に周囲の期待を裏切って、官女の試験に落ちた。
なぜ落ちる?
なぜ受かると思う?
出だしから笑わせてくれる(○ ̄m ̄)
しかも壬氏の部屋付き(^◇^;)
前作で遊郭の鴨になってもらった大型犬のような
武官:李白(通称:駄犬)。
状況が全く読めていないのに、うまく立ち回る。
本作の初っ端の事件?事故?も李白が調べていて
猫猫が解決した。
世の中、知らないだけで、不思議な事はほとんどない。
不思議というなら、それは自分の知識がまだ
足りないだけなのだ。
(@`▽´@)/ ハイッ 京極堂っぽい名言いただきました。
今回の猫猫は忙しい。
上級妃から妃教育の講師の依頼が舞い込み
男子禁制の中、猫猫による秘密の講義が展開されたり
使っていないフグにあたって昏睡状態になった官僚の件や
仁氏に付きまとう羅漢からもたらされた謎。
超絶美形の壬氏を別人に変装させたり、猫猫も
変装させられて里帰りしたり
そして、猫猫の出生の秘密が明かされる。
いくつもの小さな伏線は、意図して用意された
大きな舞台へと猫猫を走らせ、大けがを負う。
やはりこういうシーンはドキドキしますねぇ~
そして、伏線を回収しながら事件を組み立て
犯人に辿り着くのだが・・・
更に、玉葉妃の懐妊の兆候が見られることから
壬氏の部屋付きから後宮で、玉葉妃の侍女として
レンタルされることになった猫猫。
更に更に、遊郭の方でも動きがあり、年増の妓楼を
やり手婆が見受けさせようとしている。
そこで一計を案じた猫猫の狙いとは?
いやぁ~これは泣けた。
本当に泣けた。なんていい話なんだぁ~(T□T)
別名:爪紅=鳳仙花
前はギリシャ神話で知った花の名前だったのに
使い方は同じで、猫猫が後宮に流行らせた使い方に
そんな思い出が隠れていたとわぁ~(T□T)
猫猫が壬氏に頭突きされて終わった本作も
実に楽しく読ませていただきましたぁ~
そして、web版は所々「??」という場面があり、
そこが文庫版では、しっかり書かれています。
という感想を見かけたので(´。`;)ホッとしました。
なんせ注文した後に公開されてると知ったのでね。
でも、好きな人はweb版を見た後にコミックを読んで
続きが待ちきれなくて小説に手を出した人もいました。
要するに、読めばハマるってことですねぇ~
さぁ~続きを読みましょう♪
●ほうせんか(鳳仙花)
学名:Impatiens balsamina
ツリフネソウ科/ツリフネソウ属
別名:爪紅(つまくれない、つまべに)
女の子が赤や桃色の花びらをつぶした汁で、
爪を染めて遊んだので、別名を爪紅といいます。
花言葉
(紅)私に触れないで
(黄)せっかち、短気
名前由来:中国語「「鳳仙華」の音読みで、
鳳凰と仙人の2語が合わさり鳳仙花となりました
★神話:美しい女神が、盗みの疑いで取り調べられた。
結局は、意地の悪い神のいたずらだとわかり、
疑いははれたが、潔癖な女神は疑われること自体が大きな屈辱。
悔しさと恥ずかしさから、この花になったという。
実が熟し、軽く触れただけで種が飛び出すのは、
今でも無実を訴えているあかしだという。