ミイ子「来週のプレゼン、もうやばい。何回練習しても噛むし、スライド見たら吐き気するし、昨日なんか寝てたら自分の声で起きて、それから眠れなくなった。夢の中でも練習してたの、私。」
マリカ「つまりあなた、神経がフライパンの上でジュージュー言ってる状態ってことね。」
ミイ子「そうそう!もう完全にオーバーヒート。心臓ドクドク、頭グルグル、目ギラギラよ。」
マリカ「落ち着いて。あなたは電子レンジじゃないのよ。ちゃんと止まれる機能もついてる。」
ミイ子「止まり方忘れちゃったよ…。今止まったら爆発する気がする。てか、落ち着けって言葉がもうムリ。落ち着くって、あれ幻じゃない?都市伝説ってレベル。」
マリカ「落ち着くこと自体にプレッシャー感じてる時点で、あなたは完全に交感神経の祭り状態ね。緊張、焦燥、不眠、胸のドキドキ、集中力ゼロ…定番のフルコース。」
ミイ子「そう!それ!そのフルコース、もうお腹いっぱいなのに、毎日出てくる!」
マリカ「でもね、ミイ子。そんなときに必要なのは、でっかい休みじゃなくて、“一口サイズの休憩”なのよ。」
ミイ子「一口サイズの休憩って…なんかカワイイ…。でもどうやって食べるの?」
マリカ「例えばさ、1分間目を閉じて、自分の手のひらを感じてみるとか。頬にそっと触れてみるとか。ふと空の色を眺める時間を持つとか。神経ってね、そういう小さな信号でも『あ、大丈夫かも』って反応するのよ。」
ミイ子「へぇー…。じゃあ、さっきのジャンプスクワットは?」
マリカ「動きでエネルギーを逃がすのも一つの方法。ただし、いきなり全力ジャンプするより、軽くその場で足踏みとか揺れるだけでも効果あるよ。ジャンプは、いきなり全力すぎるわね。」
ミイ子「じゃあ、私の神経って、“さりげないハグ”とか“ゆらゆらされるの”が好きだったりする?」
マリカ「そうよ。つまり神経は、甘えん坊の猫タイプね。ゴロゴロ言わせるには、無理に構わず、そっと隣にいてくれる静かな時間がいいのよ。」
ミイ子「私猫好きだから、なんかちょっとだけ落ち着いたかも。まだスライド見ると吐き気するだろうけど。」
マリカ「それはスライドの配色がひどいからよ。誰が赤地に黄色文字って決めたの?」
ミイ子「私だよ!テンション上げようと思って。」
マリカ「テンションより視認性を優先しなさい。」
私たちの神経はとても繊細で賢いけれど、現代の生活はその神経にとってはフルスロットル。止まり方を忘れてしまうほど走り続けていると、休むことすら怖く感じてしまうこともあります。
でも、落ち着くことは、特別なスキルじゃありません。いきなり深呼吸しなくてもいい。無理に瞑想しなくてもいい。たった1分、目を閉じて自分の身体の声を聞くことからでも始められます。
「もうムリ!」となる前に、まずは少しずつペースダウンして、小さな休憩を生活のどこかに差し込んでみてください。それは、コーヒーを一口飲むときでも、信号待ちのときでも、そっと自分を抱きしめる時間でもいいのです。
休むことは、頑張ることと同じくらい大切で、尊い。たった1分でも、あなたの神経はその変化にちゃんと気づいてくれます。
焦らず、自分のペースで。神経をいたわることは、自分を大切にする第一歩です。
