あんぐりミイ子「聞いた?月影、ついに過労で倒れて入院したって!あの仕事モンスターが!」

 

真顔マリカ「そうらしいわね。あの全力疾走男もついにガス欠か。燃え尽きる前にガソリン入れとけばよかったのに。」

 

真顔ミイ子「ほんと。いつも寝る間も惜しんで仕事仕事で、まるでゾンビみたいだったよね。『ちょっとは休憩しろ』って言ったら、『休憩というものは、俺にとって謎の未知の生物だ』って返された。」

 

真顔マリカ「その返し、ブラックジョークにしても笑えないわ。全力疾走が習慣になると、少しのブレーキも怖くなるのよ。」

 

真顔ミイ子「うん、だからさ、ああいう人が力抜くとか、抱え込んでるものを手放すってどうやるんだろう?月影に教えてあげたいよ。手放す魔法とかないかな?」

 

真顔マリカ「手放す魔法ね……そんなものがあったら世界中で売れるわよ。けど多分、ああいう類の人間には、手放すことや、力を抜くことが最大の禁忌なのよ。世界が終わると思ってる。」

 

真顔ミイ子「わかるわかる!私も無理して歯を食いしばってた時あるけど、ある日『もしかして力抜くほうが効率いい?』って悟った。」

 

真顔マリカ「正解よ。全力疾走の機械だってオーバーヒートするんだから、人間ならなおさら。充電しなきゃ使い物にならないわ。」

 

知らんぷりミイ子「でも、月影みたいな人は具体的にどうすればいいの?。」

 

真顔マリカ「手放すことを新たな義務にするでしょうね。脱力テク習得とか、自己啓発マラソンがまた別の鎖になるのよ。」

 

不安ミイ子「脱力のための脱力って…それ呪いじゃん!」

 

真顔マリカ「その通り。だから本当に大事なのは、自分の弱さや限界を認めて、『今の自分、壊れてもいいや』と開き直ること。もともと壊れそうな自分をなんとか繋ぎとめようとしてただけなんだから、自ら壊せばいいの。壊れた自分の破片が散らばっても恐れず、掃除機で吸い取る気持ちよ。」

 

ひらめきミイ子「破片…怖そうだけど、掃除機かけて綺麗になったスペースは大切だよね。そこから新しいものをつくりあげることができるし。まるで人生の大掃除みたい。」

 

ニヤニヤマリカ「その大掃除、誰かに見ててもらうのがポイントよ。無理のない、ありのままの自分を解放する瞬間を見てもらうの。そういう場に、あえて自ら身を委ねることで、心の奥深くにまで響く変化が起きる。」

 

ひらめきミイ子「じゃあ、私もやってみようかな。」

 

ニヤニヤマリカ「いいわね。小さな力抜きが、いつかは月影みたいな燃え尽き営業マンを救うかもしれない。」

 

ニコニコミイ子「よし、力抜き隊結成!」

 

ニヤニヤマリカ「じゃあまずは深呼吸して、肩の力を抜きなさい。」

 

ニコニコミイ子「もうやったよ!リラックスモード、入った気がする!」

 

真顔マリカ「…あなた、まさか昼寝しようとしてない?」

 

ニコニコミイ子「だって、寝ちゃえば眠気を手放せるでしょ?」

 

 

全力で頑張ることは素晴らしいけれど、いつの間にかそれがクセになり、心も体も疲れ果ててしまうことがあります。

そんな時こそ、無理に力を入れ続けるのではなく、あえて「手放す」ことが必要です。

手放すことは決して簡単ではなく、自分の弱さや限界を認める勇気が求められます。ですが、その瞬間こそが新しい変化の始まりであり、壊れそうな自分を受け入れ、空いたスペースから新たな自分を作り出すチャンスなのです。そして、その過程は一人で抱え込むのではなく、信頼できる誰かに見守られながら進めることが大切です。

全力で走り続けることだけが強さではなく、時には立ち止まり、力を抜いて「自分自身に還る」こともまた、本当の強さへと繋がっていきます。