9月7日
火葬が終わった後には母の繰り上げ法要が行われた。
私と姉・双方の家族と母の兄弟姉妹、従兄弟と甥の限られた身内のみが最後の見送りに立ち会っていた。
夫の両親にはこの件は伝えたが、そちらの親戚などには伝えないで欲しい。
直近の親族のみで母を送るから。
そう伝えていた。
母の身近な人達だけで弔ってあげたかったからだ。
叔母が突然『初七日まではウチで供養をしたい。』と言い張り出した。
『喧嘩してしばらく連絡を取っていなかったんだ…。』
母さんとおばさんが喧嘩?
あぁ…そんな話しを聞いたことがあったな…
姉と顔を見合わせてお互い渋い顔をした。
母は叔母に対しもう信頼はしていなかったからだ。長年のいざこざがあり、姉妹と言えども好きでは無いと知っている。
母さん、嫌いな姉の家に1週間も居たいと思わないよなぁ…
だが、叔母は姉としての想いもあるのだろう。
そう感じたので母の遺骨を預けることにした。
本当は早く連れて帰りたい気持ちはあった。
母もそれを望んでいるように強く感じたから。
でも…
母さん
ごめん。
嫌だろうけど、最後だから我慢して。
初七日が終われば迎えに来るからさ。
叔母に母を託し帰宅した。
そしてすぐに特殊清掃業者探しに取り掛かった。
娘も一緒に探してくれてネットで色々と調べていると気になる業者が3社見つかった。
現場の状況と見積もり依頼のアポ取りを行う
姉の知人からも1社紹介を受け、合計4社に絞り込んだ。
翌日・9月9日に知人業者から見積もりを行う事になった。
アポ取りをしたもう1社も加わり、まずは2社に現地へ来て貰うよう決定した。
その後、9月10日にも来れると別業者から連絡が入り2日間で4社が見積もりに来てくれる事になった。
菓子折りを持参して、母が20数年お世話になった大家さんの元を訪れた。
母がゴミ屋敷と化してしまった物件の持ち主だ。
母からは変わり者の爺さんだと何度も聞いている。
『長年、ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした!!』
姉と共に謝罪した。
9月9日と10日の2日間に数社のごみ処理業者の見積もりが入る為、人の出入りが行われる旨などを説明した。
大家さんはうなずき了承してくれた。
会話も普通に通じている。
…大家さん、思っていた程おかしな人では無かったなぁ…