とにかく巧かったし面白かった。
なんて言ったらいいのだろう「説明しすぎない」面白さとでもい言うのだろうか。
なにせタイトルが「わたしの焦げた眼球/遠視」。
どういうことだろう?と思わせるタイトルと、/(スラッシュ)・・・・
でも、お芝居の後半で、はああ・・・と思うのです。
確信ではないけれど・・・・
それでも、そこは観客の自由でいいのでしょう。
(正直言うともう一回観たいのですが・・・・)
舞台はある地方都市の安アパートで、お金の無さそうな夫婦が暮らしている。
夫はどうやら失業中・・・リストラされたらしい。
舞台上には、扇風機と丸いちゃぶ台とクーラーボックスと水屋的なもの、そして一面に散らばる紙。
この紙は、おそらく生活感を表現しているのかなと思います。
季節は夏、しかも渇水していて、ずいぶん坂を下りたところにポリタンクで水を取りに行っているという設定。
そんな夫婦の元にNHKの受信料取立人が来るのですが、この取立人がなんと何年も前に別れた、しかもバイク事故で死んだと言われていた田舎「さんとみ」の同級生ゆうじだった。
(劇中、「さんとみ」という地名が出てくるが、これは埼玉県の三芳町の三富地区なのか、それとも山梨県の三富(みとみ)なのかはわからない。いずれにしても小さな町であり、それがどこであるかは大した問題ではない)
※ブログを読んだTさんからご指摘いただきました、「さんとみ」ではなく「まつとみ」とのこと・・・・自分の記憶力の無さに思わず苦笑いです。
偶然なのか、それとも探し出したのか、同級生「ゆうじ」を一見歓迎しているかのように見える夫婦は、歓迎していない。
そして、その夫婦には、おそらく子供を流したと思われる過去があり、ようやく回復してきたと思われる妻は前を向き始めるところで話は終わる。
それらすべてはちゃんとは説明されていません。
流れの中から類推してゆきます。
そして説明されていないからこそ、ごく自然な芝居になっています。
大体、夫婦間や旧友との間で共有している既知の事実を毎度口に出して話すことはめったにありません。
そういう意味でとてもリアリティのあるお芝居です。
なんという面白さ!
普通に暮らしている人たちの中にも、長く暮らしていれば、鬱屈、妬み、狂気、そして触れたくない過去などがあり、それがありつつ、淡々と暮らしています。
そういうことを表現しているのかもしれません。
そして、3人の役者の実に無駄のない演技。
力のヌケ具合が実に絶妙でした。
とぼけた中に一瞬走る緊張みたいなシーンとか、ちょっとじゃれあうことで、昔の二人には友人を超えた感情があったことがわかるシーンとか、よかったですね~
藤原さん、高杉さん、大沢さんの絶妙な演技があってこそ成立するんだなぁ・・なんて思いながら観ておりました。
「こいつを始末しないとなんだか前に進めない、そんな気がして・・・」
(ちょっと違っている気がしますが)という藤原さんのセリフ良かったなぁ。
これこそ学生さん達に観て頂きたい、そんなお芝居でした!
なんて言ったらいいのだろう「説明しすぎない」面白さとでもい言うのだろうか。
なにせタイトルが「わたしの焦げた眼球/遠視」。
どういうことだろう?と思わせるタイトルと、/(スラッシュ)・・・・
でも、お芝居の後半で、はああ・・・と思うのです。
確信ではないけれど・・・・
それでも、そこは観客の自由でいいのでしょう。
(正直言うともう一回観たいのですが・・・・)
舞台はある地方都市の安アパートで、お金の無さそうな夫婦が暮らしている。
夫はどうやら失業中・・・リストラされたらしい。
舞台上には、扇風機と丸いちゃぶ台とクーラーボックスと水屋的なもの、そして一面に散らばる紙。
この紙は、おそらく生活感を表現しているのかなと思います。
季節は夏、しかも渇水していて、ずいぶん坂を下りたところにポリタンクで水を取りに行っているという設定。
そんな夫婦の元にNHKの受信料取立人が来るのですが、この取立人がなんと何年も前に別れた、しかもバイク事故で死んだと言われていた田舎「さんとみ」の同級生ゆうじだった。
(劇中、「さんとみ」という地名が出てくるが、これは埼玉県の三芳町の三富地区なのか、それとも山梨県の三富(みとみ)なのかはわからない。いずれにしても小さな町であり、それがどこであるかは大した問題ではない)
※ブログを読んだTさんからご指摘いただきました、「さんとみ」ではなく「まつとみ」とのこと・・・・自分の記憶力の無さに思わず苦笑いです。
偶然なのか、それとも探し出したのか、同級生「ゆうじ」を一見歓迎しているかのように見える夫婦は、歓迎していない。
そして、その夫婦には、おそらく子供を流したと思われる過去があり、ようやく回復してきたと思われる妻は前を向き始めるところで話は終わる。
それらすべてはちゃんとは説明されていません。
流れの中から類推してゆきます。
そして説明されていないからこそ、ごく自然な芝居になっています。
大体、夫婦間や旧友との間で共有している既知の事実を毎度口に出して話すことはめったにありません。
そういう意味でとてもリアリティのあるお芝居です。
なんという面白さ!
普通に暮らしている人たちの中にも、長く暮らしていれば、鬱屈、妬み、狂気、そして触れたくない過去などがあり、それがありつつ、淡々と暮らしています。
そういうことを表現しているのかもしれません。
そして、3人の役者の実に無駄のない演技。
力のヌケ具合が実に絶妙でした。
とぼけた中に一瞬走る緊張みたいなシーンとか、ちょっとじゃれあうことで、昔の二人には友人を超えた感情があったことがわかるシーンとか、よかったですね~
藤原さん、高杉さん、大沢さんの絶妙な演技があってこそ成立するんだなぁ・・なんて思いながら観ておりました。
「こいつを始末しないとなんだか前に進めない、そんな気がして・・・」
(ちょっと違っている気がしますが)という藤原さんのセリフ良かったなぁ。
これこそ学生さん達に観て頂きたい、そんなお芝居でした!