「面白い!」というか「愉しい!」お芝居でした。
と言って「エンタメ」的な楽しさではなく、「考えるのが愉しいお芝居」です。
先週末の観劇でした。
たくさんの考える要素が芝居全体にちりばめられていて、「これは何??」の連続で、あっという間に終わってしまいました。
一見静かなお芝居なのですが、そこここかしこに不条理だったり、変な設定があったりと、いやはや合田君らしいお芝居。
まず、舞台。
緑のレコード巻(ビニールひもの元です)が両袖から中央にかけてたくさん垂れ下がっています。
で、中央に真っ黒に塗られたブルーシートが下がっておりまして、その下の方だけが緑なんです・・
これが気になってアフタートークの時にお聞きしたら、地平線と水平線をイメージしていたそうです。
このお芝居、ひとつのキーが「人を刺し殺す」という衝動にあるのですが、
刺した人は「刺し殺した」と言っていい、刺された人が「刺し殺された」と言っているのに死んでないんですね。だから、「刺し殺し返し」にゆく。
そして、刺し殺すことがブームとなり、伝染してゆく。
夫が刺されたのに動揺しない妻。
刺し殺す凶器を陳列する邪悪な雰囲気のホームセンター。
(もしかして売っていたのは「凶器」じゃなくて「狂気」?
そのホームセンターでバイトする「刺し殺してみたいけどできない男」。
海にも山にも出没し、人に「たまったもの」がわかる人。
この人は海山の精なのかと思っていたら、「妻」に刺殺される。
明らかに人をイライラさせる接客をする男。
この男は絶対に刺されても死なない。
そして、最初に刺された男と刺した男の二人の関係だけ、刺す行為がないのに刺されている・・
これは夢の話なのだろうか・・・
登場人物で二人だけ、刺しもせず、刺されもしないホームセンターでバイトする男と、風俗で働く女がなぜか二人で海に行き、死ぬと思われる行動をとる・・・
このお芝居、もしかして世の中の流れに乗れない不器用な人を描いていたのかもしれません。
さて、このとても頭を使うお芝居、役者さん、とてもよかったですね。
合田君、あて書きしてるんでしょうけど、うまくこなれていて、とてもバランスが良かったです。
皆よかったのですが、今回特に「ホームセンターでバイトする男」を演じた無農薬亭君と、「妻」を演じた長坂さんのなんとも言えず力が抜けた感じが良かったです。
一方で九鬼さんと佐々木君の力入った感じは、対象的でよかったですね。
ということで、ほんと、人の夢を覗き見しているような面白い・・・いや愉しいお芝居でした。
実は今週劇研で観たナントカ世代もかなり面白かったので、2週連続劇研でいい思いをさせて頂きました。
ナントカ世代の感想はまた。
と言って「エンタメ」的な楽しさではなく、「考えるのが愉しいお芝居」です。
先週末の観劇でした。
たくさんの考える要素が芝居全体にちりばめられていて、「これは何??」の連続で、あっという間に終わってしまいました。
一見静かなお芝居なのですが、そこここかしこに不条理だったり、変な設定があったりと、いやはや合田君らしいお芝居。
まず、舞台。
緑のレコード巻(ビニールひもの元です)が両袖から中央にかけてたくさん垂れ下がっています。
で、中央に真っ黒に塗られたブルーシートが下がっておりまして、その下の方だけが緑なんです・・
これが気になってアフタートークの時にお聞きしたら、地平線と水平線をイメージしていたそうです。
このお芝居、ひとつのキーが「人を刺し殺す」という衝動にあるのですが、
刺した人は「刺し殺した」と言っていい、刺された人が「刺し殺された」と言っているのに死んでないんですね。だから、「刺し殺し返し」にゆく。
そして、刺し殺すことがブームとなり、伝染してゆく。
夫が刺されたのに動揺しない妻。
刺し殺す凶器を陳列する邪悪な雰囲気のホームセンター。
(もしかして売っていたのは「凶器」じゃなくて「狂気」?
そのホームセンターでバイトする「刺し殺してみたいけどできない男」。
海にも山にも出没し、人に「たまったもの」がわかる人。
この人は海山の精なのかと思っていたら、「妻」に刺殺される。
明らかに人をイライラさせる接客をする男。
この男は絶対に刺されても死なない。
そして、最初に刺された男と刺した男の二人の関係だけ、刺す行為がないのに刺されている・・
これは夢の話なのだろうか・・・
登場人物で二人だけ、刺しもせず、刺されもしないホームセンターでバイトする男と、風俗で働く女がなぜか二人で海に行き、死ぬと思われる行動をとる・・・
このお芝居、もしかして世の中の流れに乗れない不器用な人を描いていたのかもしれません。
さて、このとても頭を使うお芝居、役者さん、とてもよかったですね。
合田君、あて書きしてるんでしょうけど、うまくこなれていて、とてもバランスが良かったです。
皆よかったのですが、今回特に「ホームセンターでバイトする男」を演じた無農薬亭君と、「妻」を演じた長坂さんのなんとも言えず力が抜けた感じが良かったです。
一方で九鬼さんと佐々木君の力入った感じは、対象的でよかったですね。
ということで、ほんと、人の夢を覗き見しているような面白い・・・いや愉しいお芝居でした。
実は今週劇研で観たナントカ世代もかなり面白かったので、2週連続劇研でいい思いをさせて頂きました。
ナントカ世代の感想はまた。