先週の土曜日のこと。
MONOの「うぶな雲は空で迷う」を観てきました。

MONOはその前身であるB級プラクティス結成から数えて今回で劇団結成24年で第40回公演になるんだそうです。
確か当時東京におりました私は、西一風の後輩から土田君が劇団を本格的に立ち上げたことを聞いたのですが、時空劇場や私の後輩が所属している劇団(当時)は観に行っておりましたが、彼の演劇はついぞ観ることをしておりませんでした。
いやはや申し訳ない限りです。

今回の舞台は盗賊の飛行船の中。
相変わらず舞台美術が秀逸です。
開演前、舞台を事細かに観るだけでも、「どういう芝居が始まるのか」とわくわくさせてくれます。
おそらくそういうことも計算のうちなのでしょう。

さて、お芝居は実にオーソドックスで、特に今回はMONOの5人だけのでお芝居ですので、5人それぞれがいつものキャラクターを前面に出して展開します。
もちろんオルタナティブな雰囲気はありませんが、その分、じっくり微妙な人間関係の変化を描き、じっくりしっかりみせてくれます。
おそらくは観客は5人のいずれか、あるいは特定の誰かに感情移入して観ていたのかもしれません。

「ああ、俺って(私って)こういうやつだ」なんてね。

愛すべき人々のお芝居。そんな気がします。

そして、ちょっとした設定の中に垣間見える土田君の世界観。
今回であれば、「前の戦争の後、海は汚染され、人が近づくこともない」という設定。

いつもながらさすがだなあと思います。

終演後のアフタートークもちょっとグダッとしていましたが、味があって良かったです。
ま、土田君のことですから、終わった後にダメだししてたかもしれませんが。

24年って長いですね。
そんなに長い間存続している劇団って、どれだけあるのでしょうか。
ひとつふたつでは無いにしても、そんなにたくさんは無いと思います。

ぜひ、また観たいと思いますし、45回、50回と続けて欲しいなと思います。

写真はABCホールです。

齋藤秀雄です。再び京都へ戻ってきました。-ABCホール