先週の日曜日のお話です。

努力クラブの公演の当日のお手伝いをし始めて、今回で三回目。
今回も一日だけでしたが、受付のお手伝いをしてきました。
そのご褒美に公演をみせてもらいました。

実は合田君の作品大好きなんです。
全編喜劇のような流れの中で、しっかりシュールな設定やセリフが効いているところが何とも言えません。

今回の話は、壁一面に積まれた段ボール。
それがポトーンポトーンとひとつずつ落ちてきて、その落ちた段ボールを拾ってどこかへ片付ける男が主人公なんです。

そして、様々などことなく奇妙な登場人物が現れます。
とてもゆっくりしか歩けない人、給料を持ってくることを忘れる給料を持ってくる人、メニューをみせることが嫌な弁当屋、自営のマントル嬢(売春婦の出前??)、弁当の食べ残しを食べる人、お金を借りに来る人、主人公の仕事を機械化しようとしてどう考えても人間にしか見えない無能なロボットを連れてくる人・・・・
それらが絶妙なリズムでバランスをとって社会が成立している。
ところが、そんなある日、頭の悪そうな新入社員が入ってきて、少しずつバランスが崩れ始め、最後は崩壊してしまう。

安部公房的なシュールな世界。

おそらくは奇妙な人物たちは、人間の七欲を現わしているのかなと思うのですが、睡眠欲がありませんでしたね。
これは何か狙いがあったのだと思うのですが、それがなんだか私にはわかりませんでした。

ただ、どうしようもない人間の業と、その業と業の間でバランスをとっているどうしようもなさと切なさを可笑しさを感じることができました。
しかも、それに陰湿さをあまり感じないのは合田君の人格ゆえでしょうか。

ということで、次回作も大変気になる努力クラブです。
写真は人間座の看板です。

mokichi4516こと齋藤秀雄の再び京都へ戻ってきました。-人間座看板